狩勝峠〜日勝峠(縦走・後編) スキー (日高町・清水町・南富良野町・新得町) 地図はこちら ■Home |
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車を廻すと何だかんだ1時間半ほど掛かり、時間を惜しむように日勝トンネル駐車場より出発した。 樹林の中を登って展望台のある日勝峠に到着、 今年の正月に初日の出を見に来たときと打って変わって風が無く穏やかだった。 展望台の脇から広い国境稜線を忠実に登って行くと、 背後に日勝ピークとペケレベツ岳の真っ白な斜面が見えてくる。 20cm程積もった新雪を目当てに日勝北斜面には早々とジグを切って登る単独者の姿が見えた。 |
日勝峠を150mほど登った一つ目のピーク1199mからは実に素晴らしい眺望が得られる。 眼下には日勝大橋と熊見トンネル、山裾をうねうねと国道が延び、 行く手には朝日に照らされまるで絵でも見てるような美くしい山々が広がっていた。 上の写真はこれから辿る熊見山1175mと中央に大きく見えるのが1327峰(通称・労山熊見山)で、 その奥に双珠別岳1383mも見えている。 背後の山々も言うことなし! 国道を挟むこの界隈はスキーに持ってこいの疎林が広がってまるで桃源郷の様である。 |
北日高の稜線もこの辺りまで来ると尾根の様に広くスキーで歩くには最適である。 単調なアップダウンの繰り返しだが次のピーク(写真は熊見山)から 何が見えるか楽しみで全く飽きない。 雪庇は概ね右の新得側にあって大きさはまちまち、 ずっと十勝平野と然別の山々を眺めながらのんびり歩くことができる。 |
熊見山も1327峰(労山熊見山)もだらっとした山だが山頂展望は実に素晴らしい。 特に1327峰から南の景観(写真上)は日勝ピークから芽室岳に連なる山々の他に、 沙流岳、幌内岳、チロロ岳、ペンケヌーシ岳など白い山脈が累々と続いて思わず息を呑むようだった。 |
1327峰ピークの北東斜面は見るからに涎の出そうなボール斜面で、 確か「青木ゲレンデ」とか呼ばれているのではなかったか? 昨日の山と違って雪崩の跡が見られず、美しい斜面がずっと下まで広がっていた。 ピークからコルまで(写真左)一気に滑り降りて距離を稼いだ、 双珠別岳分岐で90度右に折れてからは未踏の稜線を歩く。 いつも眺める国道側からとはまた違う裏の景観がとても新鮮だった。 |
北に向きを変える1177mが近づくと十勝連峰に次いで東大雪のパノラマが広がる。 暫し休憩、よく見ると手前に反射板のある山が目に留まった。 「あれは前回登った臥牛山じゃない?」 と言うことは、その手前に見えてるのがオダッシュ山だ(写真左) 随分近く感じる。 このペースならあと一時間半?昼前中には着きそうな気がした。 1177mには赤いテープが木の枝に巻かれていた。 ガスってたら絶対まっすぐ行ってしまいそうな分岐である。 その分岐から786mコルまではシールで下るには勿体ないほどの斜面だった。 双樹別岳と狩振岳の尖がりが二つ並んで格好良く、 その奥に見える尖がりはトマム山だろうか?もっと遠いような気もするがなかなか端正な山が並んでいる。 |
オダッシュ山までポコのトラバースやアップダウン、見た目以上にきつい登りで時間が掛かった。 山頂に到着すると麓の町から立て続けにお昼のサイレンが聞こえ、予定より1時間以上早く到着する。 雲が出てきたがまだまだ上等、先週辿った山並(写真右)がしっかり見えている。 狩勝峠から日勝峠がようやく繋がったという達成感と満足感がじわじわ湧いてきた。 |
下降は全層雪崩でガタガタの沢を止め尾根を下った。 すると緩い広尾根が何処までも続いて大正解、そして800mから沢形を滑降する。 なんと車までスキーを外すこともなく一気に滑って戻れたのは予想外だった。 前回も今回も天気とメンバーに恵まれ楽しく縦走が完遂できて大満足である。 なんだかんだ言ってもやはり日高の縦走は楽しいな、 更に少し繋げたい気分になってきた。 <狩勝峠〜日勝峠 (縦走・前編) はこちら> <日勝峠〜芽室岳 (縦走) はこちら> |