三連休の二日目から雨の予報に変わりさて如何したものか、やっぱ年に一度くらいは花を楽しみたいと大雪山の定番コースに出掛ける。
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札幌を5時に出て8時前に銀泉台に到着、駐車場から溢れた車が道路にずらっと止まっていた。
以前、登山口に建っていた銀泉台ヒュッテは跡形もなく、やけに明るく賑やかで本州の有名な山にでも来たような感じである。
さて今日も30度越えかと思いながら緩やかなカンバに続く道を登り、涼しい雪渓をトラバースする。
三つ目の雪渓からはニセカウ、屏風岳、武利岳、武華山のほか三国山やクマネシリなどの展望が広がり、思いのほか視界が効いていた。
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標識の字がかすれ、中には地面に転がっているものもあった。
「神のたんぼ」という小さな沼にワタスゲが揺れ、暑さ続きで花はもう駄目かと思わせる。
「花園」はまだ厚い雪渓に覆われ、全部で五つほど雪渓を登って礫地の台地に出るとポツポツと咲くコマクサの向こうに東岳が聳えていた。
東岳は下から見るとそれなりに山らしいがコマクサはやや元気がない感じだった。
一方でイワブクロやキバナシオガマ(写真)、マルバシモツケ、チシマキンレイカ等は今が盛りのようだ。
あちらこちらでカメラを構える登山者の中には本格的な4Kカメラを携えた人もいてこの時期の人気の程が伺える。
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イワヒゲ、エゾヒメクワガタ、エゾタカネツメクサ(写真)の他に、チングルマ、エゾコザクラ、ハクサンイチゲ、エゾイワツメクサ、タカネスミレ、ミヤマキンバイ等を
愛でながら赤岳の岩塊に到着する。
三角点(点名:幌加石狩岳)は標柱より200m程離れた場所にあるので帰りに寄ることにした。(写真)
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【赤岳山頂】岩塊の上から雄大なお鉢の山々を堪能、白雲岳から黒岳まで霞も少なくまずまずの展望である。
山の上は流石に風があってじっとしていると寒くなる程だった。
表大雪の山は概ねピークを踏んだがまだマイナーなのが二つ残っている。
線としても全部は繋がっていないので歩ける内にと思っているがいつのことになるやら・・。
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ウルップソウなど花が終わって残念、というか全般に花は終わりかけの印象だった。
それでも岩ごろの斜面を超えて白雲平と呼ばれる窪地に出ると周辺はチングルマとエゾコザクラの花畑になっていた。
小化雲岳周辺の絨毯のような花畑に比べるとボリューム感に乏しいのはやはり人の往来する数と密に関係がありそうだ。
白雲岳の山頂には入れ替わり立ち代わりに人が訪れてゼブラ模様の山々に感嘆の声を上げていた。
高根ケ原方向にトムラウシ山や東大雪の眺望が加わり、また小旭岳の裾野にこの時期限定と思われる大小の湖沼を眺める。
今日は白雲小屋に何人泊まるのだろうと思うほど多くの登山者と行き交いながら下山、上川の銭湯でさっぱりして天塩岳ヒュッテに向かった。
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<2016年の 黒岳〜白雲岳幻の湖 はこちら>
<2014年の 三笠新道〜白雲岳〜東岳 はこちら>