北八甲田・小滝沢遡行   (青森市)   ■Home
2015年9月22日 晴れ 小滝沢遡行〜夏尾根下山 メンバー3名
5:25田代高原駐車場→5:35上駒込橋入渓→6:15標高655m二股→11:00標高1120m出渓→11:40標高1200m登山道→14:15雛岳分岐→13:15田代高原駐車場

シルバーウイークの四日目は山岳雑誌岳人に紹介された小滝沢を予定しました。 八甲田温泉に入って田代平駐車場にテントを張ると満天の星空が・・明日は良い沢日和が期待できそう。 何でも「明るく展望のいい秀渓」との評判でとても楽しみです。
                    



翌朝はアスファルトが濡れ、雲が飛ぶように流れているが流石に本州は違うなあーと思える暖かさです。 まだ薄暗い中で身支度し、歩いて5分の上駒込橋から入渓する。 水量の割に川幅が広く、朝日が射し込んでとても気持ちが良い。 前半の坦々としたゴーロは思った以上に長かったが標高760mで5mの滝を越えると漸く小滝が出始めました。
         
                    



澄んだ水を湛えた釜の奥に滝が構え、まるで庭園の様な雰囲気である。 ゴルジュや釜持ちの滝をワクワクしながら越えてゆくと標高800mで2段15mの滝(写真右)が出現し、水飛沫を浴びて直登する。
         
                    



そこから美しい滑床と斜瀑が断続してまさに滑と滝のオンパレードが始まります。 ツルツルに磨かれた岩はゴム底よりフェルトの方が相性が良く、油断して転んだnoriちゃんが釜で水浴して水も滴るいい女になりました。
         
         
           素晴らしい渓相に思わず「おおー」と感嘆の声が漏れます。 美しい滑滝がくねくねと連続し、その中を透き通る水が滑るように流れています。 苔と木漏れ日が沢全体を優しく包んで何ともいえない安らぎを覚えます。
         
           登れば登るほど沢が開けて明るくなってきます。 滑滝がずっと向こうまで続く光景に「ここは私向き、まるで天国の沢みたい」とnoriちゃんが絶賛するのも無理はありません。 初日の小和瀬川の様な緊張する場面も無くまさに癒しの渓、思わず「やった」と叫びたくなりました。
         
           標高900m付近になると紅葉が色づき始め、空が開けて後ろの景色が見えてきます。 あまり詳しく調べずに来たけれどここまで滑が続くとは望外の喜び、信じられない長さです。
                    



滑が終わると巨岩の中に小滝が続いて巻いたり登ったりグングン標高を上げて行きます。 ゴルジュや深い釜のヘツリなど変化があって退屈させません。
         
                    



何と標高990mの小滝をシャワーで超えると嬉しいことに再び長い滑が続いていました〜。
         
         
            沢でこんなに長い岩畳を見るのは初めてでとても新鮮です。 先程の滑床とは違って岩が滑らず快適に登って行けます。 沢中に日が射して暖かく、岩陰にダイモンジソウがいっぱい咲いていました。
                    



長い滑が徐々に終焉すると再び巨岩帯となり標高1070mで8mの滝が行く手を拒みます。 右の灌木を掴んで高巻いたが結構大変、水が少なかったら直登できそうに思えました。 結局これ以降で大きな滝は出てきません。
         
          


滝上からの眺めは良く、紅葉が綺麗です。裾野の右に端正な雛岳と田代平の広い農地の後ろに名前の知らない山々が見えます。 北八甲田の開放的な風景はどこか北海道に似ているような気がしました。          

                    



このまま沢を詰めて高田大岳に登りたいところですが枝沢から登山道に抜けます。 テープの垂れる小沢の少し手前、1120mくらいに目立たない涸れ沢がありました。 沢形は程なく消失しネマガリを分けて登山道に出ましたが、これが有名な八甲田山かと思うほど不明瞭です。 そう易々と事は運ばないもの・・と思いながらテープを頼りに下ると、雛岳分岐からは快適な道になりました。 時間が無いので温泉に寄らずホカ弁を買って青森へ直行、フェリーのシャワーで汗を流しました。
         
<昨日の 岩木山(八合目から) はこちら>
<翌日の 駒ヶ岳(剣ケ峯〜砂原岳〜墨田盛) はこちら>






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