濃昼山道(新緑萌ゆる古の路) (石狩市厚田区)  ■Home
     2012年5月19日 曇り/晴れ メンバー13名
      7:30安瀬山道口→9:05大沢→10:55大島内川(1の沢)→11:40濃昼峠→12:45濃昼山道口

濃昼山道は江戸時代の安政4年ロシアの南下を警戒して開削された要路で、昭和46年の国道開通まで100年以上利用された生活路でもある。 その後廃道になっていたが平成10年「濃昼山道保存会」によって濃昼から安瀬まで10km余りが復元された。 今ではツアーもあるほどのトレッキングコースで一度歩いてみたいと思っていたが下山の車が無ければちょっと大変である。 そこでHYML(北海道山メーリングリスト)に同行を募るとすぐ反応が得られ13名の大所帯で出発することになった。
          


濃昼に車3台デポして安瀬から出発した。 道は綺麗に整備されそのへんの登山道より明るく歩き易い。 道脇には早々とヒトリシズカ、ニリンソウなど春の草花が出迎え、 珍しいミドリニリンソウを数株見つける。 お目当てのうどは細いものが多いがちょっと道を外れると結構太いのがあったりする。 山菜採りが初めての人もいて歴史を感ずる間も無く、 個々のザックは膨らんで一同急に賑々しくなった。          

          


道沿いに水準点が6ケ所ほどあって石の様子からかなり古い物と思われるが真ん中のデベソが面白い。 大沢に到着、ここから安瀬山に登った時に沢の上流に住居の跡があったのを思い出した。 元々山道は大沢からルベシベ峠を越えるルートだったらしいが一日で歩き通すのは厳しかったのではと思われる。 雪解け水で沢の徒渉が心配だったが大したことなくほっとする。          

          


そろそろ疲れてきたがまだ序盤である。 山菜採りを止めて少しまじめに歩こうと思ったとたん今度はわらびの群落を見つける。 ようやく太島内川の二股に差し掛かり二の沢と一の沢を渡る。 ニシンで賑わった昔、生活物資を背負って往来した人々の姿が偲ばれた。          

          


山道の後半は道が広くなって歩き易く、見通しが利いて雰囲気が変わる。 新緑が目に優しく春紅葉の綺麗なこと、虫のいないこの時期はお勧めかも知れない。          

          


九十九折りから最高点357mに向う。 昔は冬も通ったと思われるが結構な急斜面でまさに命懸けだったのでは、 急登に一汗掻いて漸く見晴らしが良い濃昼峠に到着した。          

          


「濃昼峠」の標識から刈り分けを登ると送電線のビューポイントに差し掛かる。 厚田漁港と石狩湾の向こうに残雪の積丹岳が見える。 手稲山や烏帽子岳、恵庭岳を眺め一休みする。 峠からは一転して緩やかな下りで青い海と断崖を見下ろし、 再び新緑のトンネルを抜けて濃昼集落に到着した。                    

          


採りたてのウド、ヨモギ、山葡萄の若芽を天婦羅で、また持ち寄った一品をおかずに昼食会を楽しむ。 青空の下、程よい疲れと心地よい風に吹かれ、これにビールがあったら言うこと無しだが。 初めての濃昼山道は清々しく、また春の恵みを頂戴しみんな大満足の様子だった。          

<つづいて濃昼山道・春の花々>                      
          






ヒトリシズカ・ミドリニリンソウ
オオサクラソウ・タチツボスミレ
キクザキイチゲ・この時期に時々見かける白い花?
ニリンソウ、ヒメイチゲ、エゾエンゴサク、カタクリ、シラネアオイ、 サンカヨウ、エゾノリュウキンカ、オオカメノキ、 ヤマハタザオ、シロバナエンレイソウ、マムシグサ、ヤマザクラ
その他にもたくさんの花が山を彩っていました。          

   <濃昼山道のパンフ・北海道経済部観光局はこちら>
<2010年 安瀬山はこちら>
<2012年 濃昼岳はこちら>

 

inserted by FC2 system