2010年3月上旬 曇り時々雪 メンバー6名
6:15大函林道→山頂(10:55-11:10)→14:20大函林道 (休憩含)
屏風岳は層雲峡大函の北東に位置し古くから積雪期を中心に登られてきた静かな山である。
武利岳から手塩岳へ延びる主稜線から外れ独立的にその存在を示し天狗岳や有明山からはまさに屏風の如く大きな山容を見ることができる。
1400m過ぎまではダケカンバの疎林を登って行く アイゼンに履き替え1750m過ぎの肩を目指す 手前のピークを超え痩せた陵線を辿れば山頂である
週末は北大雪の屏風岳と手塩岳山塊の渚滑岳を予定し忙しい山行になりそうだ。
はたして思い通りに二つの頂を踏めるかどうかは天気と体力次第だが一番危ないのは二日酔いである。
いつものように前の晩より層雲峡に入りテントの中でおでんを摘み飲み始める。
おでんより豚キムチが好評であっという間にビール缶が数本空になったところにKさんが到着する。
急にお酒のピッチが上がりそろそろ危険水域に達する前でシェラフに潜った。
翌日4時起床し蕎麦とうどんをおでんの残り汁に入れたスペシャル麺でお腹を満す。
大函まで車で10分足らず既にメンバー2名が待っており予定時刻に林道を出発する。
何と30cm程の恵みの雪が積っていた!数日前の暖気でカリカリに凍った固い雪を覚悟したがスキーが使えてありがたい。
橋を渡ってすぐの林道から登る予定を変更し少し先の沢型から取付いて878mの尾根に上がった。
初っ端の急登から開放され緩やかな樹林の尾根を登って行くと所々に古い標識を見かける。
ダケカンバと椴松の疎林が続き尾根が細くなり始める1400m過ぎまでは雪も適当に積もって順調だ。
だが次第に斜面は吹き溜まりの凸凹とカリカリが交互に現れ快適とは言い難くなる。
しかし何度かこの山に登ったことのあるNさんに因れば今までで一番良い状態だと言うから耳を疑った。
どうやらこの山は滑りを期待するよりピークを踏んで満足する山のようだが無論、私にはそれで十分である。
1550mを過ぎ尾根が合流すると大きな雪庇が張り出し右の沢は深い落ち込みを見せて気が抜けない。
そしてハイマツの現れる1650mでスキーからアイゼンとピッケルに代える。
もう少し早く代えても良かったなと思いつつ今度は快適に登って1770mの肩に出た。
今まで曇り空だったがここにきて日差しが出て近隣の山々が見え始める。
山頂まではあと僅かな水平移動を残すのみ、痩せた稜線は日高を思い出させ左右の谷底まで真っ白な斜面が続いていた。
生憎すっきりした展望こそ得られなかったが冬の屏風岳に登れて幸せである。
下りはスキーのデポ地よりシールを外して滑降するが快適な滑りになるまで暫く我慢を強いられた。
標高差にして1000mちょっとあり流石にくたびれたが楽しい山だった。
層雲峡温泉でさっぱりし<次の渚滑岳へ>移動する。
<夏の屏風岳はこちら>