ピシカチナイ山は石狩岳〜ニペソツ山〜丸山と続く東大雪連峰の南端に位置し、ちょこんと尖った頂が気になる山である。
この山は東西に同名の川が流れ、晩秋に新得側からピークを目指したが時間切れで撤退だった。
二度目は今回と同じ鹿追側からを予定したが悪天で登らず中止している。
そんな訳で今回は快晴を選び林道歩きを覚悟で臨んだ。
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早出する積りが起きると何と雨だった。
どうやら青空が昼にずれ込んだらしくのんびり朝飯を食べて出発する。
道道然別峡線をうっかり温泉まで行き、戻って朝日橋から歩くと林道がすぐ先で駄目になっていた。
だが全体的にさしたるダメージもなく、5km先の終端に1時間20分で到着する。
終端から山頂までは標高差500m足らず、まずは徒渉して作業道の跡を辿る。
沢は徒渉するのみで主に右岸、たまに左岸に道を探す。
沢中を進むよりその方がはるかに速い。
順調だった作業道もピーク東のポコに向かって尾根を登り出したので1060mから沢に入る。
緑鮮やかな苔に清らかな水が流れ、色付く木々の間から木漏れ日が射して何とも美しい場所だった。
1050m二俣を山頂方向に進んで程なく水が涸れ、そして源頭の笹を30分でハイマツの稜線に出る。
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稜線の小高いピークに二等三角点「菱勝内山」が埋まっていた。
三度目の正直だが肝心の最高峰が雲に隠れてしまい暫し休憩する。
腰を上げ最高峰に向かうと直下が崖で降れず、北側を回ってコルに出ると南側から巻き道が延びていた。
時折見える最高峰が遠く感じられ、ハイマツを掴んで登った天辺は幅が1m程と高度感抜群である。
ニペやウペ、十勝連峰など遮る物がない大展望の筈だったが残念・・こんなもんです。
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【ピシカチナイ最高峰からの眺め】眼下にかつて撤退したピシカチナイ川の沢筋が見える。
南方には然別川沿いに農家が点在し牧場や耕作地が広がっていた。
源頭の笹藪を下降中にたまたま見付けた道跡を辿って、登りかけた尾根の道を下る。
思いのほかすんなり下山し、リニューアルしたかんの温泉でさっぱりして帰途についた。
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<昨日の ポントムラウシ川〜ポントムラウシ山 (新得町) はこちら>
<2013年10月の ピシカチナイ川〜ピシカチナイ山(敗退) はこちら>