小旭岳など頭にポンと付く山は大雪山に幾つかあってマイナーながら登山の対象になっている。
トムラウシ温泉の南東に位置するポントムラウシ山も1000m超の山で無視できない一座である。
写真は沼ノ原山からのもので残雪期にと思っていたが僅かな記録を参考に西面沢からピークハントすることにした。
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札幌から国道を走り3時間半で林道を数km入ったゲートに到着した。
鍵が掛かっているが道は途中の取水場まで良く、そこから崩壊した草茫々の道にシカとも人とも付かぬ踏み跡が延びていた。
風が無いせいかブヨが煩く、2km歩いて西面沢と出合う。
すぐ先に砂防が見え、これを超えると流木で歩き難いがブタとも言い切れぬ黒い岩盤の渓が続く。
先日の雨のせいか思ったより水量が多く、スパイク長靴なら苦労するところだった。
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730m三俣はちょっと分かり難く、行きつ戻りつ中俣を進むと渓相が良くなる。
初沢にまんざらでもなく、やがて両岸迫って大きな滝を予感させるが小滝が数個出てくるだけだった。
それからは沢沿いに断続する作業道の跡を辿る。
空が開ける1120mで水が涸れると沢形が消失して笹が覆い、スカスカした腰ほどの笹を分けて山頂部に達した。
曇り予報だったがジリで寒く、木に囲まれた三角点「奔富良牛」の草を刈って下山とする。
下りは徹底して道跡を使うと早く、付近の林道を偵察後に温泉でさっぱりする。
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<翌日の ピシカチナイ山(鹿追町) はこちら>