まさかスキー担いで藪漕ぎさせられるとは思わなかった 雪解けが着実に進んだだけでおかしいのは我々の方か 雪が繋がりほっとするのが生憎のまだら模様である
林道終端に着くと、あれ辺りに雪がない?
ある程度は予想したものの、あまりに去年と違う風景に興醒めする。
しかも山肌はまだら模様で上半分は雲に隠れたままだ。
一面の笹薮を前にスキーを持ってる自分が滑稽で苦笑するしかない。
そんな訳で全くテンション上がらぬままスキーを担ぎ笹を漕いだ。
早目に沢に逃げたがこちらも雪はおろか滑る岩と靴を濡らさぬよう気を遣いながらの遡行となる。
かれこれ1時間半ほどのアルバイトで漸く雪が繋がり1000mでスキーを履いた。
沢形から右岸台地に上がりカンバの疎林を抜け1300mまで登ると雲に覆われたオプタテの斜面が迫ってくる。
前方にはハイマツが横切り、これに嫌気がさした3名がツエルトで待機した。
上の様子は定かでないがハイマツを大回りで交わせば大斜面が続く筈なのに残念である。
結局このハイマツを上手く交せずスキーを担いで横切るとビッシリ雪に覆わた斜面が広がりほっとする。
やがて雲の中に入り、結構な斜度になるが視界100mを切るガスで恐怖心が沸かない。
風が無いのも幸いしとうとう2000mを越えスキーのまま山頂を踏めたのは奇跡的だった。
寒くてビールも美味くないが景気付けに一本明ける。
さて小腹を満たしたらいよいよ標高差700mあまりの大滑降が待っている。
下が見えたら足の竦む斜度だ、下る方向を確かめスキーで飛び出すとゲレンデ様の均一な斜面が雲の中に続いた。
最高のコンディションにこれまでの苦労も吹っ飛び、メンバーの待つ場所まで滑り応えある春スキーを楽しんだ。
帰りの藪漕ぎはさほど苦にならず割とすんなり車に到着する。
なんだかんだ試練の滑り納めだったがオプタテの山頂から滑降でき大満足でした。
上は雪の斜面で一安心、下ホロも去年より黒かった 山頂から滑降できた喜びは大きい、雲の中から帰還 メンバーの待つ場所まで標高差700mの滑降を楽しんだ
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