前日、現地へ向かう道すがらトマムやサホロの山に雪が微塵も見当た
らずはたして明日のスキーは大丈夫か?とだんだん心配になってきた。
待ち合わせの十勝ダムに着くと既に一山を終えたKさんがご機嫌で待っていた。
ここは静かな場所でちょうど桜も見頃を迎えテントを張らせてもらう。
採りたてのウドの天婦羅に舌鼓を打ちビールが進むと
「明日は雪なんか無くても藪漕で山頂まで行くぞ」と威勢の良い言葉が飛び交った。
テントに移って二次会もそこそこ就寝する。
翌日は朝から天気が良く移動する途中で白いオプタテシケ山が望まれ一安心する。
しかも林道の融雪が進んで三股橋を渡って200m程も車が入れたのはラッキーだった。
林道の終端からスキーを履きトド松の樹林へ入るとガリガリに硬くなった雪の上に昨日のトレースが残っている。
横着せずEPくらい持ってくるんだったかな?と思ったが硬いのは朝方だけだった。
浅い沢と尾根が入組んで迷い易い地形だが所々にテープが垂れ大助かりである。
雪は概ねつながってるもののたまに笹藪が進路を塞ぎ思い切って沢中に降りてみると雪が続いていた。
結局、早くから沢を辿った方が良かった訳だがこの沢の上部は大きなすり鉢地形で雪崩の走路でもある。
次第に堂々としたオプタテシケ山が迫り1000mを過ぎ適当な所から右岸台地に上がった。
カンバの疎林を抜けると1300mで一気に森林限界となり眼前には無木立の大斜面が広がっている。
スッと尖った山頂部も見え期待通りの好斜面だが1600m付近を横切るハイマツの筋が残念である。
その上には更に雪が頂上付近までつながって折角なら一番上からずっと下まで滑ってみたいものである。