オプタテシケ山 (残雪期) 2012.7m 十勝連峰 山スキー  地図はこちら  ■Home 
2010年5月30日 晴れ メンバー5名 トノカリ東尾根ルート
5:30トノカリ三股林道750m→5:45アメダス→8:50シートラ1720m→9:45シーデポ1920m→(10:05-11:05)オプタテシケ山頂→12:15トノカリ三股林道750m

十勝連峰北端に位置するオプタテシケ山は威風堂々とし、雪をまとい白く聳える姿は実に素晴らしい。 普段よく目にするのは富良野側だがトムラウシ山や東大雪の山から眺めると白一面に覆われた大きな山容に思わず目が止まる。 あの広大な斜面はスキーヤーでなくとも魅力的でかねがね一度は滑ってみたいと思っていた。 今年は雪解けが遅く春スキーにはもってこいだが5月の最終ともなればもう期待するのは無理かも知れない。 さてどんなものか行ってのお楽しみである。

 取りあえず白いオプタテで一安心、形の良い山だ   トムラウシ山を始め大斜面からの展望は素晴らしい  高度を稼ぐと下ホロ・境山・十勝岳・美瑛岳が並んだ

前日、現地へ向かう道すがらトマムやサホロの山に雪が微塵も見当た らずはたして明日のスキーは大丈夫か?とだんだん心配になってきた。 待ち合わせの十勝ダムに着くと既に一山を終えたKさんがご機嫌で待っていた。 ここは静かな場所でちょうど桜も見頃を迎えテントを張らせてもらう。 採りたてのウドの天婦羅に舌鼓を打ちビールが進むと 「明日は雪なんか無くても藪漕で山頂まで行くぞ」と威勢の良い言葉が飛び交った。 テントに移って二次会もそこそこ就寝する。

翌日は朝から天気が良く移動する途中で白いオプタテシケ山が望まれ一安心する。 しかも林道の融雪が進んで三股橋を渡って200m程も車が入れたのはラッキーだった。 林道の終端からスキーを履きトド松の樹林へ入るとガリガリに硬くなった雪の上に昨日のトレースが残っている。 横着せずEPくらい持ってくるんだったかな?と思ったが硬いのは朝方だけだった。 浅い沢と尾根が入組んで迷い易い地形だが所々にテープが垂れ大助かりである。 雪は概ねつながってるもののたまに笹藪が進路を塞ぎ思い切って沢中に降りてみると雪が続いていた。 結局、早くから沢を辿った方が良かった訳だがこの沢の上部は大きなすり鉢地形で雪崩の走路でもある。 次第に堂々としたオプタテシケ山が迫り1000mを過ぎ適当な所から右岸台地に上がった。 カンバの疎林を抜けると1300mで一気に森林限界となり眼前には無木立の大斜面が広がっている。 スッと尖った山頂部も見え期待通りの好斜面だが1600m付近を横切るハイマツの筋が残念である。 その上には更に雪が頂上付近までつながって折角なら一番上からずっと下まで滑ってみたいものである。


中腹のハイマツ帯はご愛嬌、シートラで脇を抜けた  美瑛岳をバックにロングコースを滑る、最高に楽しい  ハイマツ帯と沢型が近づく、斜度も長さも申し分ない


クトーを付け標高を上げるに従い左に端正な下ホロと境山、右は兜の様なトムラウシ山、更にニペソツ山と石狩連山の眺望が広がる。 さてこのハイマツを右からかわし、下りは左に回り込んでロングな滑りを楽しむことにする。 狭い尾根筋を登って行くと亀裂だらけで厭らしくスキーに限界を感じシートラする。 ずしりとザックに重さが加わり一歩一歩登高を続けいよいよ雪面の切れる1920mでシーデポした。 残り100m足らずを一気に登ると山頂はすっかり岩が露出し何とも穏やかな頂の上でラーメンタイムとした。 さていよいよ楽しみな大滑降が待っている。 スキーデポ地よりハイマツ帯の最下部まで標高差500mの大斜面が眼下に広がっている。 雪が適度に軟らかくなって良く滑り、思い思いにシュプールを描いて春スキーの醍醐味を味わった。 ハイマツ帯の左端からは斜度も緩み大回りでトレースと合流する。 春スキーが始めてのTさんは「滑りが急に上手くなった」とはしゃぎ、スキーヤーを自認するSさんも満面の笑みである。 来シーズンまた来たいと思わせるオプタテ東尾根に大満足だった。

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