低気圧が持ち込んだ暖気と寒気の影響で昨日の低山は酷いモナカ雪だったが何処の山も似たような状況ではないだろうか。
午前中だけでも天気が持てば儲けものと近間のポンキモから喜茂別岳を周回することにした。
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黒川の駐車帯に一番乗りで到着、30cm程の割と新しい雪が積もっていた。
昨日の寒さが残り、スキーを担いで国道を歩くと指先が悴んでくる。
道路の雪壁は1m程と低く、鉄塔を目指して尾根に取り付くと灌木が目立っていた。
空の青さに気を良くしながら台地の様な尾根をゆるゆる登ってゆく。
まるで植林でもしたような白樺並木の向こうに羊蹄山がすっと姿を見せていた。
再びカメラに収めようと振り返ったら早くも雲に覆れ、また喜茂別岳の山頂にも次々に雲が掛かって山の天気は芳しくないようだ。
小喜茂別岳はBさんが初ピークを踏む、標識の位置は先月よりだいぶ低くなったものの今年の雪はこんな感じで終わるのだろうかちょっと寂しい。
ピークの右から回り込んでコルに下ると木々が白く装い、静寂な厳冬の景色にうっとりする。
そして登るだけでは勿体ない無木立の斜面がはるか上まで続き、沸き立つ稜線の雲に風の強さを覚悟する。
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やがて何処からともなくブンブンという音が聞こえ、そして稜線にキャタピラーの跡が続いていた。
山の天気が急に良くなったのか風が弱く拍子抜けする程だ。
隣の無意根山の雲もどんどん上がり始め、こちらのテンションも否応無く昂ってくる。
後に定天、烏帽子、百松沢がクッキリ、横の札幌岳、狭薄山、漁岳、恵庭岳もバッチリ見える。
方やニセコ、羊蹄山、オロフレ方面は薄い雲に覆われていた。
こんな吹き晒しの山頂で穏やかな眺望が得られるとは、
ふと見ると先程までずっと後ろにいた単独者が追い抜いてゆく。
キスリングを背負った年配の方で羨ましいほど一歩が長く、ピークに目もくれず真っ直ぐ最高点に向かっていた。
さてガリガリの最高点から並河岳〜中岳〜無意根山のなだらかな稜線を眺めシールを外していると
早々とスキーで下っていったのであとを追う。
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下りを黒川経由にするか迷いつつ先月の徒渉が気になったので林道ルートにした。
稜線から固い雪面を下ってゆくと次第にスキーらしい滑りとなり、再び姿を現わした羊蹄山を見ながら1062ポコを巻く。
以前この山を滑った時は深雪で全く面白くなかったが今日はスキーが良く滑る。
立ち止まる度に山頂が遠く、そして谷越しのポンキモが山らしい形に変わってゆく。
先行者はずっと尾根伝いに下るようだ、しめしめ早めに左の谷斜面に入るとすかざずトレースが合流してきた。
まだ人の入ってない綺麗な斜面が全部二番煎じになってしまいちょっと悔しい。
林道はラッセルもなくモービルさまさまで、登り返しさえなければと思うがあまり贅沢は言えない。
ポコから駐車帯に降りて車を出すと、国道をとぼとぼ戻ってくる先行者とすれ違った。
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<2016年の 小喜茂別岳再訪 はこちら>