カタルップ沢〜神威岳〜新冠川同南面直登沢〜新冠川エサオマン入ノ沢〜エサオマントッタベツ岳
〜エサオマントッタベツ川  (ナメワッカ岳西面直登沢〜ナメワッカ岳1799m・敗退) (北日高)   ■Home
2009年9月下旬 メンバー4名
9/20 5:05戸蔦別川林道P→5:40カタルップ橋→(11:40-12:10)神威岳→15:40エサオマン入ノ沢出合→17:15新冠川c900・C1
9/21 6:00・C1→8:30エサオマン入ノ沢出合→12:25北カール入口→14:15・c1760m陵線→15:55エサオマントッタベツ岳C2
9/22 6:15C2→7:30北東カール→12:20林道跡→13:05戸蔦別川林道P (休憩含)

シルバーウィークと称される秋の連休にまだ登ってないナメワッカ岳のお誘いを受けた。 長期の休みを取って本州遠征でもと目論んだが予算の関係で反故となりありがたく参加させて頂いた。 林道が閉ざされた今日においてナメワッカ岳は日高の最奥に位置し難攻不落の山と言えるだろう。 どっしりして名峰と呼ばれるような格好良さはないが日高の山に憧れを持つ者には無視できぬ存在である。 ルート概要は「カタルップ沢〜神威岳〜新冠川エサオマン入ノ沢〜新冠川851〜新冠川730〜ベッピリガイ沢〜同ナメワッカ岳西面直登沢〜ナメワッカ岳往復」である。

9/19カタルップ沢はよく滑るが登って楽しい沢だ   9/19神威岳のやや東に外れ背丈程のハイマツを漕ぐ    9/19神威岳から新冠川南面直登沢のガレを下る 
 9/19 戸蔦別川林道を進むと新しく設けられたゲートの前に数台の車が止まっている。 カタルップ沢までは2kmちょいだから30分程の歩きだろうか。 道脇に草を敷詰め設営に取り掛かるとタイミングよくSAさんが到着した。 久々に懐かしい函館弁を聞かされると普段忘れかけてた言葉がポンポン自分の口から出るのが不思議だった。 星が瞬き明日からの天気を約束している。

 9/20 晴れ時々曇り 5時に林道を出発する。 カタルップ橋からまだ光の届かぬ薄暗い沢に入渓すると岩の上に濡れた靴跡が付いていた。 初っ端から良く滑る一枚岩の滑床に神経を使い遅めのペースで先頭を歩く。 F1にザイルが垂れ滝を登ってるパーティーがいたが我々はサックリ左岸から巻いた。 滝上に居たリーダ格の男性に何処から来たのか尋ねると札幌の商業ツアーでこれから陵線伝いに藪を漕いで幌尻岳まで行くと言うから驚いた。 お客は女性ばかりで去年のリベンジ企画とのことで結果がどうだったか知りたいところである。 この滝を過ぎると小滝がばんばん現れ面白くなってくるが私にはまだ2年前の記憶が新しく新鮮味に欠いた。 だが初めて遡る他のメンバーは次は何が出てくるのか興味深々といった様子である。 皆んな重いザックを背負ってるがほぼ順調に遡行し二つある大滝をそつなく越える。 だが源頭が近づくと流石に疲れが見えSOさんが遅れ始める。 藪漕ぎなく陵線に飛び出たまでは前と同じだが30m程東に外れ僅かなハイマツ漕ぎを強いられた。 神威岳初ピークを踏むIさんに先頭を譲り4度目になる頂きから秋深まる北日高の展望を楽しんだ。
     
9/19新冠川エサオマン入ノ沢下流域の淵をへつる   9/20新冠川エサオマン入ノ沢中流域の滝場をへつる   9/20藪を漕ぎエサオマン北カール全景を振り返る
神威岳から新冠川の源流域を見下ろすとエサオマンから派生する尾根との間にいく筋もの深い谷が刻まれている。 これから下る南面直登沢もc1300までの混んだ等高線さえ凌げば後はC1予定のベッピリガイ沢出合まで単調な河原歩きではないだろうか。 さて眼下の源頭をめがけ急降下を始めと200mもしない内に水が流れだした。 c1500で右岸から水量の多い沢が合流し左岸からも1本合流する。 傾斜が増し両岸に岩壁が迫ってくると何が出てくるか気が気でならない。 何度か降れぬ滝を巻いた他は小滝が連続する忙しい沢である。 今度はだらだらしたゴーロでさっぱり下がらぬ高度計が気になった。 ふと左岸から小さな支流が目に入ったがエサオマン入ノ沢上二股(970m)とは思わず確認しないまま過ぎてしまった。 出合はまだか?いくら歩いても出てこない筈である。 見過ごしがはっきりしたがエサオマン北カールから流れる沢があのしょぼい水量には思えず何とも釈然としなかった。 そのうちc950mのカーブを過ぎると両岸が狭まってゴルジュになり2m程の滝下が釜になっていた。 そこで右岸の滑りそうな岩から高巻いて沢身に戻るとまた新たな釜滝があり再び巻いた。 更にしつこくゴルジュが続き深く大きな淵の右岸をへつりで通過する。 このときSOさんが滑って背の届かぬ淵に身を没し全身ずぶ濡れになった。 ただの河原歩きかと思っていたがまさかのゴルジュ帯の出現に時間をロスし疲労が重なった。 時間が迫りテン場を探しながら歩くとc900mの川原に適地を見つけテントを張った。 予定よりだいぶ手前である。 残念だが此処をベースにナメワッカ岳の往復は無理であり明日の撤退を決める。
     
9/20・c1760m陵線に飛び出る あの辺で間違ったかな   9/20陵線から見える札内岳の紅葉が見事である   9/22初めて秋の北東カールに下る実に素晴らしい  
 9/21 晴れ どうせ今日はエサオマン入ノ沢の途中から1563南コルを乗越し帰るだけだとのんびり出発した。 すぐ昨日の核心だったゴルジュ帯に差し掛かり今度は一気に巻いて越える。 沢身に降りる時に滑り台のような岩をへつらねばならず高所を苦手とするSAさんが気の毒だった。 エサオマン入ノ沢上二股出合はやはり見過ごした場所で水量は1:1だったが倒木が幾重にも倒れ入口を塞いでいた。 この沢に入るのは初めてだが暗い入口を抜けると明るく開けた滑滝が続いて快適だった。 c990の左岸から地図にない斜滝が入り目に鮮やかな緑の苔に見惚れる。 c1000は3:1の二股で本流の先は滝とゴルジュの様相を呈しぞくぞくさせる。 そしてc1050で2:1の顕著な二股を左に取るとゴルジュのどん詰まりに10mの垂滝が落ちていた。 さてどうして越えようかと逡巡する。 左岸の草付き斜面を高巻くにはあまりに急でずっと下がれば大高巻きもできそうだった。 結局ロープを出して右岸から巻きゴルジュと滝壺を足下に見ながらトラバースして滝口近くに降りた。 途中の潅木に捨て縄があったが大高巻きした時に懸垂で使ったものと思われる。 何れにせよこの沢で一番の核心を通過し安堵する。 沢は大岩が転ぶゴーロとなり誰か降りてきたなと思ったら知った顔の二人連れである。 今朝北カールを発って七つ沼へ向うと言う彼らと話をするうち急にもう一泊したくなってきた。 どうせ日程も食糧もあるんだからとリーダーを説き伏せエサオマンに登って札内JPか北東カール泊に変わった。 水が早々に涸れたのは意外でc1250mで補水しザックの重さが増した。 c1380mで大きな二股が現れ左に入ると前方に北カール、振り返ると幌尻岳と戸蔦別岳が望まれる。 北カールに入るのは初めてで嬉しく先ほど聞いた話では踏み跡があるらしい。 ところが途中でどう間違ったかカールの左にそれてしまいルンゼ状の急な岩壁が眼前に現れた。 高みに登って確かめるとカール底の雪渓から200m程離れているがはたして正規なルートが何処なのか地図がないので確信が得られない? カールに入ってから二股は無かったし途中にカラビナが落ちていたのも判断を迷わせた。 戻ってルートを探すかこのまま突き進むかだが駄目もとに近い後者で意見が一致した。 ルンゼから潅木を頼りに登ってくと広大な北カールの全景が見えてくる。 迷った場所から少し戻れば踏み跡があったかに見え少し悔しい思いがする。 潅木とハイ松に苦んで登り切った陵線は山頂の肩から400mほど神威岳寄りで錦秋の札内岳が綺麗だった。 踏み跡を辿りエサオマントッタベツ岳山頂から少し下の快適なテンバをC2とする。 つい先ほどまで遠く見通せた日高の峰々に滝のように雲が流れ幻想的である。 そして雲に浮かぶナメワッカ岳にリベンジを誓った。

 9/22 曇り ガス中だが昨日の朝ほど寒くなくのんびり身支度してテンバを後にする。 北東カールに下ると紅葉がピークを迎え素晴らしい眺めだった。 カールに流れる冷たい雪渓水で喉を潤し休憩する。 滑を下って暫くしてc930mで本来下降する予定だった1563コル沢を確認する。 小さな沢だがこれを使えば半日は短縮になると思われた。 目的だったナメワッカ岳は未完遂で終わったが新たな沢を二本繋げそれなりに充実した山行でした。 <翌年のナメワッカ岳リベンジはこちら>


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