千代志岳は雄冬山と雄冬岬の中間に位置する山で、山名はアイヌ語のチヨシベツ「家の傍、滝のある川」に由来する。
無積雪期の記録は見当たらず、また上は結構なネマガリかと思うが距離が知れてるので行ってみる。
|
数戸が軒を寄せる千代志別の集落には奥に古民家風の住宅もあってニシンで栄えた往時を偲ばせた。
林道から砂防をやり過ごして入渓、陽が射し綺麗な渓に気を良くする。
だがこの時期のヌルヌルに亀の歩みを強いられ、辟易しながら山頂に向かう支流に分け入る。
水草の茂った細い流れの脇にシカの踏み跡が断続し、フキとウドの食跡や糞から熊さんも頻繁に往来しているようだ。
程なく谷は狭くなって岩壁が目立ってくる。
十数mの滝はスパイクに手強く、このあと数mの滝を二つ越えていよいよネマガリに突入する。
|
800mを超えると沢形が消え、あとはタケノコを採りながらちんたら山頂かと思ったらこの標高でハイマツが出てくるとは・・・。
距離にして300m足らずだが小一時間びっしりしごかれ岩のピークに到着した。
狭い頂に三角点が見つからず、隣の小塔まで行ってみたが無かった。
雨が落ちてきそうな空の下に雄冬山(写真左)が近く、沢向かいに御殿と浜益岳(写真下)を望む。
下りも同じくらい時間が掛かって意外と渋い山だった。
|
<2017年の 千代志別川〜浜益御殿〜増毛山道 はこちら>