パンケヌーシ川八の沢〜雪盛山(1726峰) (日高町・芽室町) 地図はこちら ■Home |
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5時半に札幌を出発し日高町には1時間半程で到着、道駅で身支度してパンケヌーシ林道に入る。 六の沢を過ぎるとゲートだが車は難なく八の沢出合いに止める。 濡れたくないが橋が無いので本流を渡渉、水量が多く冷たかった。 八の沢は元々水量の少ない渓だがこの日は程々に流れがあり、暫くは左岸の林道跡を辿る。 マイナーながらそれなりに人が入ってるのか右岸・左岸と踏み跡を辿り、 止別岳の東面沢を過ぎたc1050付近で入渓する。 |
展望を期待してスカッ晴れの日を選んで来たが朝日がやたら眩しく、 出だしの写真はほとんど真っ黒だった。 記録では刺激的なものがないみたいだから、 何も無い沢なのだろうとお気楽に歩いていたら1200m過ぎから何となく滑っぽくなってくる。 ちょこまか小滝が出始め、4m程の手頃な滝(写真左)に思わずニンマリする。 ただスパイク地下足袋にはよく滑る岩だった。 |
そして1300mで3段15m位の滝が出てきたのは望外だった。 何もない沢どころか小滝に続いてこんな滝が出てくるとは思いもせず嬉しい誤算である。 この滝の登り下りはフリーで十分だったが、 念のため下りでザイルを垂らしたらNちゃんがほっとした笑顔を見せた。 |
細々と続いた水も1560mで遂に尽き、迷いようのない明瞭な沢形を詰めるとやがて1650mで潅木が覆い始める。 葉がすっかり落ちて見通しが良く、枝をひゅいと掴みながら登って行く。 最後にほんの僅かなハイマツを漕いで陵線に飛び出すと360度の展望が待っていた! 登山道のない日高主陵線でこんな簡単に登れるピークを他に知らない。 7年越しに願いの叶ったFさんの喜びようもひとしおだった。 |
山頂には「二十九」と書かれた境界標識が埋まり、 すぐ横に白いチャートを含んだ大岩があり、ここは海底から盛り上がった山脈なんだと思い出す。 (写真)は南方。主陵線から右の支陵にルベシベ山・チロロ岳・春別岳が望まれる。 主陵線の先にピパイロ岳・隣に尖がった1967峰、左の支陵に伏美岳・妙敷山・十勝幌尻岳、 真ん中あたりに頭だけ見えてるのは札内岳・エサオマントッタベツ岳・カムイエクウチカウシ山かと思う。 |
(写真)は北方。 主陵線がカクンと折れ大きな芽室岳・芽室西峰に延びている。 ここからは浅いハイマツの中に道があるように見え楽に歩いて行けそうな気がする。 右外れに剣山が小さく見える。 主陵線はちょんと尖がった1654峰(幌内分岐)から右に折れるのでその先は見えない。 左に幌内岳〜ペンケヌーシ岳の長いの支陵が続き、 その上には十勝連峰・トムラウシ山・ニペソツ山・ウペペサンケ山・等々・・ 青空の下に見飽きることのない展望が広がっていた。 草の上に寝っころがるとポカポカと暖かく、 ラーメンでも持ってくれば良かったなと思いながら1時間余りまったり過ごした。 |
下降も至って楽な沢である。 途中、熊の気配もなく順調に下ってきたがキノコを全く見なかったのが残念だった。 ところで「雪盛」って何時からそう呼ばれるようになったのか? 日本酒とか武将の名前にありそうだな、とか思いながら林道を後にした。 |