登山口に着くと車が20台以上並んでビックリ、この連休は羊蹄山に人気が集まったようである。
青空が広がって久々の登山日和になりそうな気がする。
トレースを登ってゆくと1200mで奇声を上げながら数名のボーダーとスキーヤーがすっ飛ばしてきた。
車の台数にしては意外に人の数が少ない。
隣の墓地の沢に行列が見え、どうやら向こうに人が集まったようである。
もう少し登れそうだったが1400mを越えるとガスってきたので登行を止めた。
滑り易かったのも束の間で、次第に雪が重くなりズタズタのトレースに足を取られる。
そして1100m位まで下ると救助を求める人が手を振っていた。
怪我人を発見したので一緒に手助けして欲しいとのこと。
すぐさまメンバーを集め、怪我人のもとへ急ぐと
大きな木の下に横たわっていたのは先程のボーダーで、
仲間と離れて滑走しまともに木に激突した様だった。
震えが止まらず呻き声を上げチアノーゼの症状が出てただ事ではない。
しかし、先に発見した関西訛りパーティーの中に整形外科医が、
我々のパーティーに看護師がいてこの人は幸運だった。
複雑骨折の他に、内蔵が傷ついてる可能性があり、
鎮痛剤を飲ませ、ありったけのホッカイロで暖め、添え木をし、
アルミシートとツエルトで包んだ。
ジョークで問い掛けしながらの処置はさすが医療従事者だなと感心する。
他はヘリの目印を作ったりするのが精々だった。
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