羊蹄山・真狩左コ−ス〜お釜 (残雪期・スキー) 1898.0m 道央   地図はこちら  ■Home
2012年4月下旬 晴れ メンバー3名 
6:50登山口→11:35外輪→(11:55-12:25)お釜→14:05登山口 (休憩含)

外輪からお釜の底へダイレクト、極上ザラメで最高    羊蹄山で一・二の緩斜面が続いて楽しく滑れる   赤ルート登り、青ルート下り、真狩温泉から眺める
GW前半の山行が順調にこなせ予備日が空いたので羊蹄山のお釜を滑りに行くことにしました。 お釜に入るのは初めてで、 数年前に「お釜でポン」と銘打ち大量のジンギスカンを担いで計画したが 多人数ゆえ真狩コースの8合目で時間切れになった思い出がある。 流石に今回は焼肉まで手が回らないが一人一品持ち寄りささやかなお釜パーティーの予定、 何より好天に恵まれお釜の中から見えるであろう丸い空が楽しみである。 さてお釜へは真狩ルートが最適に思えるが 最近MLで報告のあった1000mテラスから避難小屋に向かう一番斜度の緩いルートを予定した。 序盤から順調なペースで予定より早く1000mテラスに到着、 ここは急斜面の羊蹄山には珍しくテントを張れる平坦な場所である。 ここから通常ルートを離れ小屋に至る左端の斜面を登るのだが、 何となく上はハイマツっぽいので一本手前の斜面を登ることにした。 右の大沢に時々岩が飛ぶように転がっていくのを目にしながら 雪庇と亀裂の入った急斜面にキックターンを重ねた。 序盤の早いペースが裏目に出て雪がまだ硬くやや緊張させられながら1700m肩に出ると少し藪が出ていた。 スキーを担いで10mほど登ると夏道の標識があり、そこから上は再び雪が繋がって安堵する。 予定した斜面も雪が繋がっているのが確認でき、帰りは向こうを滑ることにする。 ようやく外輪に出ると真っ白なお釜が望まれ、とりあえず真狩コース一番の高みまで登る。 シールを外す準備中に京極コースの外輪からお釜を滑降するスキーヤーがいて先を越された。 凄い急斜面に小気味良くターンを決めている。 よーし今度はこちらの番だ。お釜の雪は程よいザラメで一気に底まで滑降、すこぶる気持ち良い。 底から見比べると京極コースより我々が滑った真狩コースの方がいくらか急だった。 仰向けになって空を見ても流石に大き過ぎて丸くなかったが、 コロシアムを想像させるような景観が面白い。 焼酎を飲みながらそれぞれの一品に舌鼓、意外に風があって熱燗が欲しいほどだった。 帰りは外輪までツボで登り返し、肩を廻って当初予定したコースを滑降する。 ここは他のコースのように外輪からいきなり最大傾斜線の滑降という緊張感がなく、 リラックスしながらスキーを楽しめる手頃な斜面が続く。 下部にハイマツが出るのが難点で時期を見極めるのが難しそうだが、 登り下りとも初級者にお勧めである。 ちなみに京極コースは外輪まで雪が繋がりスムーズだったとのこと、 やはりこの時期は無難に喜茂別コースか京極コースが良さそうである。




 羊蹄山・喜茂別コ−ス (冬季・スキー) 1898.0m 道央    ■Home
2011年1月下旬 曇り時々晴れ メンバー9名 
9:00登山口→c1400m(12:05-12:15)→13:10登山口 (休憩含)

除雪車が入ったばかりで路面がつるつる、雪壁を越える  今シーズン初の激パウを堪能、長くて良い斜面だ    明日予定の尻別岳を見ながら林道を一気に戻る
登山口から林道を一直線に延びる先行者のトレースを辿ると漸く青空が望まれて気分が高揚する。 小一時間程で追い付き先頭を代わろうと申し出ると、 このままラッセルを続けたいからと別ルートを進む奇特な二人だった。 このペアと別れ膝株ほどのラッセルで気持ちの良い疎林を登って行く。 時々右に深い沢を見ながら樹林帯を抜けると広いオープン斜面が雲と区別がつかない遥か上まで続いていた。 風が無いせいか1300mを越えてもふわふわの新雪が積もったままで今シーズン初のパウダーが堪能できそうである。 1600m位までこんな感じで積もってそうだが切りの良い1400mで打ち止めとした。 さて標高差1000mの激パウスタートである。 雪煙を上げ一気に下るメンバーを追ったが脚が持たず、転んで舞い上がる雪もまた豪快だ。 今日だけは誰もが上手く滑れる雪質に最高の満足感が得られたのは言うまでもない。 右の小沢を越えるとよさげな斜面が広がり、これを滑り降りた林道で一息入れる。 登りのトレースから100mほど右にずれたので斜行しながら合流し、 後は尻別岳を見ながら林道を一気に戻った。 真狩温泉でたまたま会った知人グループから同じコースでとんだ災難に合ったと聞かされた。 何でも「林道を1kmほど進んだところで遅れて到着したメンバーから連絡が入り」 「路駐のクレームで警察が来ている、戻って来い」とのことで引返したらしい。 どうりで先行者がたった2名の割には立派なトレースだったなと納得する。 既に除雪車が入ったあとで道路は広く、駐禁でもないのに、たまたま通り掛かった人の嫌がらせのようである。 すぐ後から何も知らずに登った我々は美味しい思いをさせて貰ったようで心苦しい。くわばらくわばら。




 羊蹄山・京極コ−ス (残雪期・スキー) 1898.0m 道央    ■Home
2009年5月中旬 晴れ メンバー4名 
8:15駐車場→c1500(12:30-13:00)→15:45駐車場 (休憩含)

  スキーを楽しむにはGWが限界だったようだ      1300m上は広々とした好斜面だが斜度がきつい     沢は巨大なハーフパイプみたいで楽しかったが
今年は山の雪解けが遅く羊蹄山ならまだスキーは大丈夫だろうと出掛けてみたものの登山口には雪の片鱗すら見当たらない。 何だか場違いを感じつつスキーを担いで夏道を登ると1合目を過ぎて漸く雪が現れた。 右に左に雪を繋いで登っていくと後ろからすたすたツボの単独者に追い越される。 いっそスキーを止めてツボになるかと思ったがもう少しで雪も出てくるだろうと気を取り直す。 2時間ほど経って先の単独者が早々と下ってきたがもう山頂まで登ったのだろうか? ずいぶん早いなと思ったら途中で落としたアイゼンを探しに戻ってるところだった。 斜度がきつくなる1200mから上は広い好斜面になるが今は潅木だらけで1週前のGWの報告とは随分違っていた。 1300mで大休止しながら上を伺えば木立の無い真っ白な斜面が望まれる。 取り敢えず目標をあの白い斜面にして行けるとこまで行ってみることにする。 邪魔な潅木を避け右の大きな沢形に入ると植生の無いすっきりしたオープンスロープが上から下まで延びて、 まるで巨大なハーフパイプの様である。 足下が結構急で登りはともかく下りで転んだら滑落するなと思ったら1500mで登行する気が失せた。 積雪期なら立ち入りすら怖い沢だが今は雪崩の心配もないし此処しか滑りを楽しめるところがない。 始めの1-2ターンは緊張したが転んでも10mほど滑落して止まる様子を見て一安心する。 一気に数百m下ると沢幅が狭まりピンクテープが散乱していた。 もしかして2ヶ月ほど前に雪崩で遭難した現場かと思ったら装備の一部を拾得した。 よく冬季にこんな沢形を滑るものだ!楽しいだろうが到底真似の出来ない場所である。 沢をこのまま滑って林道に出れば良かったのだが登ってきた尾根に戻ろうと思いスキーを担いで薮を登った。 すると似たような沢が中間にもあって此れを滑って行くと滝が現れ行く手を阻まれる。 やれやれ再びスキーを担いで薮を越え漸く夏尾根へ合流する。 道々アズキナを採りながら車に戻った。 ワイルドでそれなりに楽しかったが次はちゃんと雪のある時期に再訪しようと思う。


2010年5月23日 真狩コース 晴れ メンバー3名

タイム 8:00一合目林道部→山頂(12:50-13:15)→14:25一合目林道部

一週前に羊蹄の南面でまだ十分滑れたと聞き北面なら大丈夫だろうと出掛けてみました。 遠目には雪の一部が外輪まで繋がって大丈夫そうに見えたが、登山口には雪の欠片も無く二つ目の林道部まで車を上げることにした。 枝分かれした林道は分かり難く、苦労した割に高々15分程の短縮だったろうか?ガソリンと時間の浪費だった。 そこからスキーを履いて出発しほぼコース沿いに登って途中から右の大きな涸沢に移動する。 去年と同じ雪に覆われた巨大なハープパイプが現れ、 その中をお尻がムズムズしだす1750mまで標高を上げると雪が切れスキーをデポする。 外輪山まであと100m足らずだったのに残念である。 ザレを登って外輪から見るお釜はまだ真っ白だった。 初ピークのメンバーにお付き合いして最高点でまったりしているとバタバタとヘリが飛んできて騒々しい。 外輪すれすれに行ったり来たりを繰り返し、遭難者でも探している様子である? そのうち我々の目の前に飛んできたが安易に手を振っていいものか?じっと見守った。 すると逆にヘリの窓から手が振られ、そのままどこかへ飛んで行ってしまった。 あ〜緊張して損こいた!お釜をバックに登山者でも撮りたかったのだろうか拍子抜けする。 下りはデポ地よりハープパイプを滑るとザラメでホイホイ状態である。 下まで雪で埋まり林道の直前に一箇所砂防ダムがあるだけで去年に比べると拍子抜けするほどすんなりだった。 この時期限定ながら斜度・長さ共に満足できてお勧めである。


 羊蹄山・比羅夫コ−ス (冬季・スキー) 1898.0m 道央  地図はこちら  ■Home
2009年3月下旬 晴れ メンバー5名 
9:10半月湖駐車場→c1350・(13:00-13:15)→14:25駐車場 (休憩含)

京極町から見える早朝の羊蹄山、比羅夫は右端    550mより正面に目指す沢形と大斜面が待ち受ける   1100mを滑降中のメンバー、望外な斜面に大喜び
比羅夫は他のコースに比べ木が煩しいと聞いていたがお勧めのルートを教えて貰う。 冬季の一般的なルートより1本右の沢に沿って登り下りするもので「木なんか何も無いからスッキリして滑り易いよ」 とのことで気になってしょうがない。 中山峠を下ると山に掛かっていた雲が消え、朝陽に照らされた美しい羊蹄山を拝めた。 こんな良い天気になるなら待ち合わせをもっと早くすれば良かったと後悔しつつ登山口に1時間も早く着いてしまう。 半月湖の駐車場は綺麗に除雪され、程なくメンバーが到着してまずはルートの確認をする。 誰もがこのルートは初めてで半信半疑ながらも興味深々という感じである。 道路の雪壁を越え夏尾根の裾を巻くように樹林帯の中を進むと真新しいトレースが延びていた。 1時間ほどで樹林がプッツリ切れると視界が一気に開け、目指す沢形と山の全容を目の当たりにする。 地図を取り出してルートと見比べると、なるほど中腹から上は大デルタ帯でスッキリした斜面に偽りはなかった。 そして目を凝らすとその斜面の脇に綺麗なジグを切りながら登っている豆粒のような先行者がいる。 我々とは優に1時間程の差がありかなり手馴れたルート取りに思えた。 風が無くシャツ1枚でちょうど良いくらいだが、早くもシール雪団子にまいる。 トレースに習って沢の右岸から登りc800で左岸に渡ると後はひたすらジグを切るだけだ。 苦しい登りだが一息付く度にニセコ連山と町並みが広がっていくのが救いだった。 ふと誰かの声で見上げると先行者が500m程上の急傾斜から滑降して、あっと言う間に麓の樹林に消えていった。 上から下まで2分も掛かっただろうか?もの凄いスピードで呆気に取られる。 1300m近くになるとガリガリに硬い雪面になり登り難くなった。 季節風で雪付きが悪いのか所々潅木が飛び出しているが厳冬期や降雪後なら雪崩の怖い斜面である。 そのデルタ帯は更に300m以上は続いているがスキーアイゼンを持たないテレのメンバーもいて1350mで終了した。 広々した斜面は眼下に見える白く剥げた出発地まで何処でも滑り放題である。 始めは割と軽い雪だったがすぐ太ももが辛く、沢中に逃げると流石に雪が柔らかい。 往路を忠実に辿るとさしたる登り返しもなく駐車場まで戻れるのも嬉しい。 春を感じながら滑った比羅夫はとても好印象だった。


 羊蹄山・京喜茂コ−ス (冬季・スキー) 1898.0m 道央  地図はこちら  ■Home
2008年2月上旬 曇り メンバー9名
喜茂別登山口9:00→c1350(12:55-13:15)→喜茂別登山口14:25(休憩含)

沢にはたまたま砂防ダムの作業道が渡っていた     c850でようやく京喜茂コ−スの尾根に乗る     上部疎林帯、文句一つない絶好のスロープである
いつもニセコに向かうT字路を右折すると既にA藤車が到着し、4名で路肩の雪はね中だった。 我々3名も加わり車3台分のスペースを確保すると遅れてK車が到着し「あんたらここで何してんの?喜茂別の登り口はもっと先でしょう」 一同唖然として苦笑いする。 どうりで山屋らしき車が何台か止まっては不思議そうな顔をしていた訳だ、 スコップを手につい無我夢中でいらぬ汗を掻いてしまった。 10分ほど歩いて見覚えのある喜茂別登山口に着くと既に車が何台も止まって大人数のグループが出発して行く。 あまりの先行者の多さに気落ちしたK我さんより一本右の尾根を滑ってみないかと持ちかけられ、地図を眺めて皆興味深々である。 途中まで先行者のトレースを使わせてもらい沢が深くなる前に渡る予定だったが、 c500で沢を覗くと既に渡れる深さでなくc560辺りに渡れそうな地形があるのでダメ元で行ってみる。 何と沢に作業道が渡ってニンマリ、そして左に大きく崩壊した沢と右の小沢に挟まれた小尾根を登る。 適当な所で右の小沢を横切り急斜面を斜上してようやく狙いを付けたコースc850に出る。 疎林のスロープがかなり下から続いていると思われ斜度といい雪質といい申し分ない尾根だ。 30cm下にやや弱い層があったが問題なしの判断で標高を稼ぐ。 不意にc950で右からトレースが交わり、c1050で先行パーティーに追くとグループの長老が 「此処で人に逢うことなど無い筈だが・・あんたらいったい何処から来たの?」と仰る。 同じ思いで尋ねると昔養鶏場のあった農家からだと言う。 どうやら・290からのようだが数年前に廃業し道道からラッセルしなくてはならないらしい。 自ら爺さんと呼ぶその人は驚くことに恩歳80才を過ぎ、今季このコース七度目だと豪語する。 「この上には双子のコブがあるがそこはよく雪崩れ、更にその上は春先でないと危ないよ」と言い残して滑って行った。 冬山でスーパー爺さんに逢うのは初めてだが何でもちょっと名の知れたお方らしい。 なるほどc1350まで登ると目の前には双子のコブがありその谷間はかなり魅力的な斜面に見える。 雪も安定してもっと登りたかったがメンバーの足並みが乱れ、此処で打ち止めになった。 後続を待っていると手の悴んでくる寒い日だったが初心者向きの斜面はずっとパウダーで滑り応えがあった。 今回はc850で尾根に乗っかたが翁の言う養鶏場からならもっと長い滑りが楽しめそうである。 たまたま入った尾根だが後で京極と喜茂別の間だから京喜茂コースと言う名前だと教えられた。 後日このコースをHYML(山のメーリングリスト)で紹介したところすぐ出掛けた方がいてフタコブのことを「Bカップ」と呼んでいた。 なるほどピッタリな表現に関心する。


 羊蹄山・神社の沢コ−ス (冬季・スキー) 1898.0m 道央  地図はこちら  ■Home
2007年1月上旬 曇/雪 メンバー5名 
登山口9:35→1350m(12:25-12:45)→登山口13:30(休憩含)

墓地から林道を辿り漸く体が暖まる      上部までトレースがあり楽に登ることができた     最大傾斜線に向かって深雪を滑り降りる
寒さの厳しい朝だった。 メンバー2名の家に寄り3時間かかって登山口に着くとほぼ同時にK車も到着する。 墓地には既に数台の車があり遅い出発の利点でトレースを拝借する。 いつもながら林道が無くなるc400からc600を過ぎて尾根に乗っかるまでが少し分かり難いと思う。 林道から北進し左の沢にある小さな砂防ダムを越え再び北進する。 今度は右手の沢を意識しながら小尾根を登って行くこんなイメージだが今日はただトレースに従った。 いつぞやは神社の沢コースを行く予定が林道の無くなるc400を北進してすぐ右の尾根に入ったことがある。 結局、墓地の沢コースに出て山頂まで6時間で登ったがこれはこれで墓地の上の植林帯よりすっきりして歩き易かった記憶がある。 トレースのお陰で僅か2時間で1100mの先行者に追い付き礼を述べ40cmの新雪をラッセルして登っていく。 Aさんは強靭なラッセルマニアで一旦トップになるとなかなか代ろうとしない。 1300mを過ぎもう少し登ろうと思ったが生憎吹雪いてきたので止めることにした。 滑ると今までにない極上のパウダーで板の先から粉雪が舞い上がり前が見えなくなる程だった。 すいすい楽にターン出来る感触が堪らない!フカフカの雪だからデングリ返っても平気である。  あっと言う間に美味しい斜面が終わり林道を高速で帰還すると駐車場には除雪のおじさんが待っていた。 なんか厭な予感がしたが案の定「Uターンする処に車停めんなよ、除雪の邪魔だべや!」 「それ知らない人の車です」とも言えず「どうもすみません」と謝ったが非常識な奴もいるもので、おじさんが怒るのも無理はないと思った。 ともあれ今年は出だしから早々に楽しい思いをさせてもいました。 定山渓にある渓流荘の入浴料は700円とやや高いが源泉100%で値がある。


 羊蹄山・墓地の沢コ−ス (冬季・スキー) 1898.0m(道央) 地図はこちら(青ルート)  ■Home 
2004年4月上旬 晴れ
1日目 共同墓地10:30→800mC点13:45
2日目 800mC点6:40→1000mスキーデポ8:35→外輪山10:50-11:20→800mC点12:50-13:30→共同墓地14:50

青:墓地の沢コ−ス 赤:神社の沢コ−ス    800mのテン場これから先は急斜の疎林となる    8合目ステップを刻みながら慎重に登る
真狩村共同墓地の200m程手前で車を置き一泊装備の荷で出発する。 真正面に見える深い沢が俗に言う「墓地の沢」で左隣にある神社の沢とのデルタ帯を登る。 墓地から林道を一直線に突き進み途中から樹林を抜けるのが少々煩わしい。 やがて小尾根に上がると一転した快適な疎林帯となり800m付近の緩斜面で荷を降ろす。 テントの周りをブロックで囲み万全を期し星空の広がる静寂な夜にお酒が進んだ。
翌朝は雲一つない好天に恵まれ山頂は神々しく輝き、テン場から上は樹木もまだらで涎の出そうな好斜面が続いている。 朝の冷え込みでクラストした斜面を我慢して登ったが1300m過ぎでスキーは限界となりデポした。 傾斜はどんどん増し八号目から上は40度近いと思うが下を見ると高度感満点だった。 アイゼンに付く雪をピッケルで叩き落しながら漸く外輪山に出ると真っ白なお釜が眼前にある。 岩の陰で北風を避けるとシャツ1枚で充分に暖かく遠く駒ケ岳をはじめ道南の山々を眺める。 外輪山をぐるっと廻るまでの時間はなく腐れかけた急斜面を慎重に下った。 途中1300m付近をスキーで直登する若者達とすれ違い墓地から3時間と聞きビックリした。 隣の尾根には人が沢山見えるがこのコ−スで会ったのは彼らのみでとても静かである。 テン場で荷を回収し再び重いリュックを背負うとスキーの制動が難しく転ぶと起き上がるのが大変だ。 車に戻って帰り支度していると神社の沢を降りて来た人からルートを教えてもらった。 登り易そうな気もするが今回のコースも始めの樹林帯さえ旨く辿れば上部が広く快適な斜面である。 そのうち登り比べてみよう。
外輪山より山頂方向、本日はピーカンのお天気で洞爺湖も眼下に見通せた
墓地の沢コ−スを辿ると外輪山の最低部近くに出る。お釜の中からまるい空を見たかった。


 羊蹄山・比羅夫コ−ス (夏季) 1898.0m 道央   ■Home
2002年7月下旬 曇り後晴れ 単独
登山口→お釜左廻り(5.30)羊蹄山山頂→(3.20)登山口

    登山道3合目、単調できつい登りが続く    雲を越えると晴天だった。ニセコアンヌプリ        エゾカンゾウのお花畑

向かう途中の中山峠から眺める羊蹄山が朝焼けに染まり惚れ惚れするほど美しい。 こんなに天気がいいならもう1時間早く家を出ればよかったと悔やむ。 登山口のキャンプ場は閑散とし入山届けを見ると昨日から登山者は2組だけで真狩コースより人が少ないようだ。 出発してトドマツの巨木を進むとポツポツ額に雨を感じどんよりした空模様で悩ましい。 一合目を過ぎるとすぐ九十九折りの苦しい登りが始まりガスで視界のない我慢が続く。 次第に空が明るくなると六合目で雲に浮かぶニセコ連峰と倶知安の町並みが見え始めた。 それにしても登り応えのあるコースだ、標高差が1600mほどありやけに標識の間隔が長く感じる。 いつの間にかダケカンバに代わって笹が目立つようになると少し見通しが良くなる。 そして八合目を過ぎガレ場に出ると一気に展望が開け足取りが軽くなった。 道脇にはイワギキョウ等のお花が咲き分岐を非難小屋へ下るとエゾカンゾウの群落に目を見張った。 星ゲ池を眺めながら何とも心地良い場所である。 誰もいない小屋で一休みし外輪まで一気に登ると眼下にはすり鉢状の大きなお釜が望まれた。 最高点のある標柱からは尻別岳が小さく見えこの山の高さが実感できる。 更に10分程の山頂には次々と登山者がやってくるが大半はそのままピストンで帰っていく。 折角良いお天気なので外輪山を一周すると裾野の4つの町巡り(倶知安・真狩・喜茂別・京極)をしているようで面白かった。 山頂から分岐まではなだらかで歩き易いが、その後に急で長が〜い下りが待っている。 かなり前、初めて真狩コースから羊蹄山に登ったとき下山途中で膝が笑って辛かったのを思い出した。
     
 僅かに水が残る星ケ池         9合目の非難小屋(中を覗いてみよう)      周囲5km深さ200mもある父釜
     
  険しい外輪山を廻ってみる           最高点1898mの山頂!              尻別岳1107mが小さく見える

















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