2011年4月中旬 曇り時々晴れ メンバー6名 (斜里町・標津町・羅臼町)
6:55朱円東林道→(11:15-11:30)海別岳→13:05朱円東林道
地元出身の同行者より斜里岳を雄山、海別岳を雌山と呼ぶことを教えてもらう。
里から見える二つの山を男女のペアに見立てたと思われるがどちらかと言えば二つとも裾野が広く女性的なイメージではないだろうか。
ところが近くまで来て見比べると斜里岳の大きさは海別岳の倍ほどもあり確かに男だと納得する。
何だか急に小さく見えてきた海別岳だが雌山だと分かるとなだらかな山容が一層優しく感じるから不思議である。
すっかり開けた海別川の支流、雪解け水が美味しい 沢中は思った通り風がなくすこぶる穏やかだった 変化の乏しい景観と長い登りに終盤だれてしまった
週末は道東遠征を計画するも出発直前で予報が変わり落ち着かない。
週間予報では安泰とした天気だったのに何とも騙された感じだ、取り合えず土曜と日曜の山行を入れ替え出発することにした。
ウトロの道駅に23時半到着しテントと車に別れ夜を明かす。
車のCさんは風で安眠できなかったらしいがテントの方は気にならず熟睡できた。
朝は予想外の強風、横断道路に行って様子を伺うがメインの羅臼岳を諦めざるを得なかった。
ウトロの町はすっかり小奇麗な観光地に変わっていたがここまで来て知床観光で帰る訳にもいかず何処か登れそうな山を物色する。
風向きから南斜里岳なら何とかなるだろうと車を走らせると白い海別岳が裾野を広げていた。
雲が飛ぶように流れ風が強そうだが「尾根は無理でも沢からなら登れるんじゃない?」と言うことで話がまとまった。
思わぬ展開に一番喜んだのは先日この山を敗退したばかりのSさんだが他の2名もお初で嬉そうである。
ダムの先で開けた沢を徒渉し尾根を辿って沢中に入ると願ったり!風が遮られ穏やかだった。
沢は雪でビッシリ埋まりやがて巨大なハーフパイプが右に左にうねって山頂直下まで続く。
はじめのうちはスキーが楽しみだと喜んでいたがルートを考える必要もない長々とした登りに飽きてしまう。
眠気を催し目を閉じながら歩いても平気なほど無木立で広大な斜面だった。
気掛かりなのは風だが傾斜のきつくなる源頭でいよいよ突風に煽られる。
風で2-3m押されバタバタ転倒したがそのうちコツを覚え風の呼吸に合わせるように登った。
遅れるSさんに一人付き添うがガスで視界30mを切るに至って無理は禁物、連敗も仕方ないだろう。
ところが風が変わったか突風は収まり声を掛け合いながらガスの急斜面に登行を重ねた。
山頂手前でSさんを待ち最初にピークを踏んでもらう。
上は雪がザクザクで頭から突っ込む者もいたがガスの下に抜けると青空と海が望まれ爽快な景観が広がる。
延々と続くハーフパイプと大斜面に思う存分シュプールを刻んだ。
尾根の方はハイマツが目立って既にスキーは終わりだが沢はもう少し楽しめそうだった。
海別温泉でさっぱりし次へ移動する。
ガスを抜けると広大な景観の先にオホーツクが広がる ハイマツも岩も全て雪に隠れ急な斜面を転んでも安心 往路の向こうに小海別岳が見える、また登り損ねた
2005年4月上旬 曇り後晴れ
総時間6:05(休憩含) 標高差1240m 往復13.0km
6:00朱円東→6:45尾根取付→9:30シーデポc1180m→10:05ニセピーク→(10:15-10:30)山頂→10:50c1180m→12:20朱円東
まずは鹿柵越えから、ひっくり返らないようにね 昨夜の風で木々の枝に綺麗な海老の尻尾が出来ていた 尾根に上がると手付かずの大木が知床を実感させる
北大雪の有明山を下山し予定より早く着いたのでウナベツ温泉300円で温まった。
つるつるの泉質はgoodである。
朱円東の登山口まで道路は乾き雪の上にテントを張って安着祝いを始めた。
翌朝5時に起床すると風は止んでいたが予報を裏切る曇天に内心ガッカリだ、取り敢えず身支度し6時ちょうどスタートする。
砂防ダムの手前に某山岳会のテントが一つ、今日入ったのは我々とこのパティーだけだった。
ダムより先の斜面から取り付いたが更に先の沢形を越えてからの方が楽に登れる。
台地状の尾根に上がるとこれぞ知床と言わんばかりの見事なタンネの森が広がっていた。
次第にガスが濃くなりカリカリ斜面と飛び出したハイマツに苦労する。
1000mを過ぎ急に空が明るくなるやいきなり眼前にニセピークが姿を現わした。
ワー!とかスゲェーを連発するが何のことはない雲の上に出た訳だ。
まるで飛行機から雲海を見るように上は真っ青な空が広がり斜里岳が島のようにポッカリと浮んでいた。
1180mでシーデポし重い足に鞭打ってニセピークから稜線伝いに山頂へ到着する。
風下でまったりと半島の山々を眺め何とも贅沢な時間を過ごした。
尾根の雪はやや重く脚に辛いスキーだったが車をデポした林道まで滑って戻れた。
(高速経由で札幌19時帰宅はありがたかった)
おー!いきなり晴れた〜雲に浮かぶ斜里岳に感激 ニセピークから本峰へ、天気が良いので足取りも軽い ようやく来ました海別岳、全員初登頂で嬉しい