ウエンシリ岳 1142m(氷のトンネルコース・西興部村)  地図はこちら  ■Home
 2012年7月16日 晴れ メンバー5名
 6:55氷のトンネル登山口→(9:20-9:50)ウエンシリ岳→11:20氷のトンネル登山口

滝上町を過ぎ札久留峠が近づくと氷のトンネルで有名なウエンシリ岳のどっしりした山容が見えてきた。 特に高い山ではないがなだらかな北見山地の中にあっては周囲の山より一回り大きく 北海道百名山の一座に選ばれたのも納得がいく。 遠いこともあってなかなか訪れる機会のなかった山だが漸く登れると思うと嬉しくなってきた。


札久留峠を越えてすぐ左に道があったので戻ってみるとやはりキャンプ場に向かう林道だった。 道脇でコギツネがちょろちょろし、次いで鹿さんの姿、トンビがずっと車の上から離れない。 そう言えば出発して早々ウサギもいたな、今日は随分と動物に会う日だ。 次は熊でも出てくるんじゃない?と冗談言ってたら牧草地の中に本当にいて驚いた。 登山口には質素なキャンプ場とこじんまりした小屋が建っているが ついさっき熊を見たせいか一人では絶対に泊まりたくないと思わせる寂しさだった。 氷のトンネルから尾根に取り付くコースは事故以来禁止になったようで ゲートが閉じられていた。 入山届けを見ると一週間に二人くらいの登山者数で多からず少なからずって感じだ。 さて記帳を済ませ尾根の末端から真直ぐ延びる登山路を進むといきなり日高のような急登が待っていた。 しかも出だし数十mは足掛かりの少ない土の斜面にずるずる滑り、帰りが思いやられるほどである。 苦労しながら登ってる登山靴のメンバーには悪いがこんな時にスパイク地下足袋は有利だ、 ただふくらはぎが張りそうなほど急だった。 暫くは樹林の中にジグが切られた路をぽたぽた汗を滴り落としながらの登りが続く。 小一時間で急登から開放され650mを過ぎると氷のトンネルとの合流点に着き周囲が開けてくる。 その先にはロープの掛かった岩場があり左右とも結構切れ落ちていた。 狭い岩の上は遮る物のない眺めと爽やかな風が渡り、なかなか変化があって楽しい尾根である。

          
         

820m付近から再び尾根の幅が広くなりカンバの中を行くと樹間より氷のトンネル側の深い沢が望まれる。 両側の斜面には雪崩で樹木の剥ぎ取られた縞模様が幾筋も見られ、 これら大量のデブリが遅くまで氷のトンネルを作っているのだなと解る。 アイヌ語で(ウェン・シリ 悪い・山、断崖)と言うだけあって痩せた尾根と深い谷が印象的だった。 やがてカンバからハイマツの緩やかな尾根となり途中1040mポコからの眺めは良かった。 最後に潅木とハイマツの廊下を抜けると一等三角点の鎮座する頂上で、標識が地面に寝そべっていた。 西側の展望は樹木に隠れ、東側の山並みと眼下に氷のトンネルの源頭斜面を望む。 見た感じそれほどの険しさを感じないがこの沢の遡行レベルは!!!相当困難な筈である。 復路を下って1040mポコで一休み、こちらの方が断然眺めが良かった。 利尻山を探すが薄っすらそれらしく見える山影にやや説得力に欠く、 大雪方面はガスに覆われ、興部町と雄武町方面にオホーツク海が広がる。 山頂から北尾根に中央登山口コースの登山道が見え、 それより北方にはウエンシリ岳を越える高さの山がなく北見山地が終焉する感じだった。
          
         

下山して折角なので氷のトンネルを見物することにした。 舗装された車道を数百m歩くと駐車場でそこから沢沿いにぬかるんだ道を少し進むと大きなデブリが見えてきた。 TVで見たのとは違いまだトンネルの入り口が背丈ほどしかないぶ厚いものだった。 中から冷気が漂って寒いほどだがデブリに上がってみると気持ち悪いほどの暑さでもわっとしていた。 ここの開放は期間限定らしいがこんな大雪渓まで車で来れるのはとてもユニークである。 みずみずしい蕗採って家路に着いた。  <昨日の丸瀬布川(十三の滝)〜北見富士はこちら>           
































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