豊似川右股〜トヨニ岳北峰(南峰)〜豊似川左股 1529.0m・(1493.0m)  南日高    ■Home
2009年8月上旬 メンバー4名 
8/1 晴れ/曇り 林道7:00→c520入渓8:20→F1・8:30→c800二股11:50→c1080二股13:30→トヨニ岳北峰16:25
8/2 曇り/小雨 トヨニ岳北峰5:35→トヨニ岳南峰6:55→c790二股8:55→c530出合10:40→野塚トンネル北口11:30 (休憩含)

予報が芳しくなく小雨を覚悟して出発したが土曜は日も射して沢日和となり日曜は雨もパラパラ程度で済み何よりだった。 「山谷!!」の豊似川右股川は評判を裏切らない「素晴らしい」の一言に尽きる沢でした。

手始めにこの滝F1を登る            樋や釜の水がとても綺麗です           今年は特に雪が残っていたようだ
8/1 翠明橋公園で待ち合わせ1台をトンネル出口に置き二股橋の林道から出発した。 左岸の荒れた林道は草木が伸びて歩き難かったがc520まで我慢して入渓する。 朝の清々しい空気と源流風景に疲れがすっと消えるようだ。 白っぽい岩床に澄んだ水が流れたまに黒く走る魚影が目に留まる。 函の水はブルーで美しく暑かったら飛び込みたくなる程透き通っている。 程なく大きな釜を持った2段・5mのF1が現れ右岸をへつって水流の脇から登る。 左右から流れ込む支流がまた見事で緑の苔で覆われたものや高所から岩清水となって落ちるものなど様々だ。 V字状の細い廊下を幾つか通過する。 淵は日が入って明るく白い岩に蛇のような筋が入ってヌビナイの沢を思い出した。 580mの二股は両方から滝が合流し左のカンテより滝F2を乗越すとすぐ上にゴルジュがあった。 樋状の滝口から水を勢いよく噴出する小滝・F3があり本に載ってる写真からはヘツリで行くみたいだが微妙だ。 迷ったら高巻きだとばかり左岸を探った。 巻いて沢に下りると二股の上ですぐ下にある滝に雪渓が架かっていた。 雪渓の数は予想以上に多く上れないものは急いですり抜ける。 トンネルの中は霧が滞留して薄暗く出口が滝だったりしてややこしいものもあった。 全くダレる所がなく次々に滝・滝・滝が続き、函・ゴルジュ・雪渓とバラエティーに富んでいる。

全身びしょ濡れ、寒い日なら気が乗らないかも    25m斜滝「日高の中級の沢入門」を攀じる 3級     これでもか!とばかりに続く滝に食傷気味
800m二股の手前にある滑滝で南峰から合流する滝を見ながら休憩を入れる。 その二股から右を伺うと連滝の奥に大滝があってゾクゾクするような景観だった。 この大滝25mは2段の斜滝でKさんと並んで登れるほど広く快適だが後続にはザイルが延びた。 更なる小滝郡と大きな雪渓を二つ越えると1000m二股で向う右股は200mの長さで雪渓が続いた。 c1080二俣でこの雪渓は終わり周辺は大きな岸壁に囲まれいよいよこの沢の核心を予感させる。 進むべく30mルンゼ状の滝は直登を許さず右岸の急な草付きから30分以上かかって高巻いた。 更に続く小滝郡を越え軽い藪漕ぎで北峰に到着した時はもうヘロヘロになっていた。 雨の予報で沢は敬遠されたか?狭いテン場にやってきたパーティーは我々だけだった。 風下に座ると日が当たって暖かく展望を楽しむが早く船を漕いでいた。

横から見たら凄い雪渓の切れ具合だった       その雪渓の先にある30mルンゼ状の大滝       早朝山脈に掛かるドームの屋根みたいな雲
8/2 高曇りの空だが山脈の上にドームの屋根みたいな雲が掛かっている。 南峰から豊似川左股を下降すると790mの滝で大雪渓が待ち構えていた。 両岸高くV字状に屈曲した沢に雪渓が詰まって先の様子は分からない。 雪渓に上がるには大高巻きしかないが困難が予想され逡巡した挙句に意を決し懸垂で雪渓の入口へ降りた。 30m先の薄明かりは雪渓の一部が崩壊しそこから光が漏れてたものだった。 出口は更に50m先である。 夜中に沢を下るってのはこんな感じだろうか? 抜けるまでの僅かな時間がとても長く感じられ生きた心地がしなかった。 今山行の一番の核心部であり一生忘れられない思い出になりそうだ。







































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