洞爺湖・中島(トーノシケヌプリ)  455m (壮瞥町・洞爺湖町)  地図はこちら  ■Home
2013年11月2日 晴れ メンバー5名
9:30洞爺湖温泉→9:55中島船着場→10:25西山分岐→西山(11:20-11:35)→12:10大平原→12:37北東湖岸→14:25中島船着場→14:50洞爺湖温泉

登山に中途半端なこの時期、洞爺湖周辺で紹介されているフットパスの中から「中島一周探検コース」を訪ねてみることにした。 中島は湖畔から眺めるだけの島と思い込んでいたが遊覧船で誰でも自由に上陸でき、 また島の最高峰(トーノシケヌプリ 湖の真中の山)にも登れるとのことで楽しみである。


          

         

待ち合わせ場所に向う途中、小春日和の湖畔から撮影会を楽しむ。 湖と空がほんのりピンク色に一体化し、穏やかな湖面に島影が揺れ何とも言えない景色である。 洞爺湖は今から11万年前にできたカルデラ湖で中島は中央に盛り上がった溶岩ドームだ、 八つの峰を持つとされ右半分にトーノシケヌプリ(西山)、左に北山とその奥にノシケタヌプリ(東山)が見える。 対岸には有珠山、ホロホロ三山が望まれ広々とした景色が売りである。



          
         
                    

  
         

静かな風景で気分良かったのも束の間、洞爺湖温泉街に着くとホテルが立ち並ぶありふれた光景となる。 子供が喜びそうな遊覧船に一瞬興醒めしたが出航すると最高潮に色付いた弁天島や饅頭島がみるみる近づきあっと言う間の25分だった。 そして初めての中島にワクワクしながら上陸する。 二本の桂が合体した縁結びのご神木「ウンクルセトナの桂の木」の前を通り森林博物館で入山記帳する。 その帳面には島のイラストが描かれ、大平原まで行って戻って2時間半、その奥の×印が少し気になる。



          
         
                    

  
         

船着場や売店など施設の周辺にはフェンスが張り巡らされ、 外に行くにはゲートを通る必要がある。 ゲートを越えるとカラマツ林が林立する中にウッドチップが敷詰められた散策路が延び、森の中は思った以上に明るく綺麗だった。 どこの山にもある笹を見かけない一方でフッキソウが青々と一面に自生し、 その中にこれも鹿が食べないのかマムシグサが赤い実を付けていた。 人の持ち込んだ鹿が天敵のいない島で増え過ぎたのが原因だが不思議なことにその鹿を一匹も見かけない。 おそらく森の奥深くまで張られたフェンスで出て来れないのだろうが、 鹿は湖を泳いで行き来するので管理するにも限界がありそうだった。

          
         
                    

  
         

トーノシケヌプリの標高は455mだが湖面の高さが既に84mもあるので往復で1時間程度の予定だ、 何処からでも登れそうだったが散策路からそれらしき道が延びていた。 鹿が付けた道を人間が使わせて貰ってる様な感じで標識も無く、どうやら正規な登山路ではないようだ。 所々不明瞭な上に急でよく滑るが、藪が薄く山全体がすっきりして鹿様々って感じである。

          
         
                    

  
         

山頂が近づくと登山路がぐるぐる廻り出すので直登したら山葡萄の木を見つけザックがすぐ一杯になる。 細長い頂には二等三角点「洞爺湖」と「天満天神宮之碑」の他にアンテナの様なポールが立っていた。 展望は全く期待してなかったが葉を落とした枝越しに有珠山の他、洞爺湖周辺の山々が望まれまずまずである。

          
         
                    

  
         

ここは地熱が高いのか?登山路に太いミミズを見かけ、山頂には青々した時期外れのバッタが沢山いた。 また近くに計測器でも収納するようなBOXがありこの推察もまんざら外れではなさそうだ。 落ち葉の敷詰められた南東尾根を一直線に下ってゆくと終わりかけた紅葉の中に、 赤く色付くカエデと黄葉するサンショウの木がことのほか綺麗だった。

          
         
          

         

散策路に戻って少し進むと突然、視界が開ける。 ここは過年の台風で木がなぎ倒された「大平原」と呼ばれる場所で 山の間に羊蹄山の頂きが望まれた。 正面の北山にも登りたかったが船の最終便に間に合わなくなったら大変なので諦める。 すぐ先のアカエゾマツの巨木がマップの×印で、 この先から道が悪くなるので一般観光客は「ここで引返せ」という意味だった。

          
         
                    

  
         

程なく北東の湖岸に出るとその後は紅葉した湖沿いにひたすら道が続く。 途中、湾のような静かな入り江でラーメンタイム、対岸の山並みを眺めながら暫しまったりする。 島を半周するこの道はなかなか歩き易いが歩き応えもあって結構長く感じる。 時折、目に留まる山葡萄を頬張りながら漸く昭和新山や有珠山が見えてきてホッとする。

          
         
         
            丁度入ってきた遊覧船にタイミングよく乗船する。 登山を入れて10km弱のフットパスは程よい疲労感と共に運動不足解消が出来て丁度良いコースだった。 洞爺湖と中島はあまりにも見慣れた風景だが次からはいつもと違った印象で眺めることができそうな気がする。           










































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