昨日は弁天の墓地から裾に雲をたなびかせる丸山が実に良い感じで望まれた。
ところが夜半から降り続く雨が今朝になっても止まず、
このまま札幌に帰ろうかと思ったが未練がましく無料の高速道路に乗った。
左に上磯のセメント工場、右に新幹線の高架橋が延びる真新しい風景を眺め、
僅か30分で渡島当別に到着する。
そして雨の上がったトラピスト修道院は観光客の姿もなく、
新緑に霧が立ち込め厳かで神聖な雰囲気に包まれていた。
舗装された作業道から建物を回り込むと墓地の駐車場で行き止まり、
ここが正式な登山口かは判らないが身支度して出発する。
雲が垂れ込め山全体の半分か1/3位しか見えない、けど思ったより小粒な感じがする。
すぐにくの字に曲がる道をカットする階段があり「三木露風」の詩が描かれた看板が立っていた。
童謡「赤とんぼ」で有名な詩人だがトラピストと関わりが深いのかそこかしこに歌碑が設けられていた。
程なくルルド洞窟に到着、聖母マリア像に迎えられる。
じっとしていると何だか落ち着かず、そそくさと「展望台」の道標に従い杉の植林帯へ進む。
林の中はそれなりに薄暗いが手入れが行き届いて寂しさは感じられない。
少し先の曲がり角に踏み跡が延び、残雪の奥に旧ルルド洞窟と思われる岩の窪みがあった。