自宅を出発して200kmを超え上野深から林道に入る。
所々決壊箇所と林道工事が入って運転は要注意だ、
途中どっちつかずの林道分岐を道なりに進み、暗くなりかけた頃ようやく山荘を見つけほっとした。
小屋前の砂防ダムが良い広場になっており私で7台目、夫婦1組、単独3人、埼玉からの300名山2人の計7人でゆったりと泊まる。
7時半に明りを消したが、芯から寝た感じのせぬまま朝方を迎えた。
夜中トイレに起きた時は満天の星空だったらしいが今朝はあいにく薄曇である。
もしかしたら登山靴で通せるかもと思いつつ沢足袋をザックに入れ4時45分出発した。
小屋前の小川を渡り作業道を進むと程なく広い河原のニシュオマナイ川で大きな流木が架かっていた。
しかし対岸が不明で結局これを渡らず、裸足になり渡渉した。
膝かぶ程の深さ、夏も後半といえ素足では長い間入っていられぬ冷たさである。
林間に続く小道を下って左股の沢に出る、この時横着し靴のまま渡ろうとして少し濡らしてしまう。
本流の出合で沢足袋に履き替えたものの渡渉は数度だけ、大半は沢沿いの岩やブッシュを分けて進む。
流木の目立つ下二股を左股へ入ると少し傾斜が増す。
空気がひんやりしてるせいか喉も渇かない。
上二股を右股へ入ると水量がぐっと減ってくる。
尾根の取り付きにペンキが見当たらない?探すとテープが2-3本下がっていた。
ここで登山靴に履き替え沢足袋とザックをデポし、いよいよ標高差800m以上の急登が始まる。
ジグを切りながらガスの中に入ると汗が一気に噴出し、少し痩せなければと反省する。
先行者に離され、後から来た埼玉の二人にも追い越される。
稜線の手前で山頂でテン張ったと言う男女とすれ違う。
「私たち上でお泊りで〜す、昨日も今朝の天気も最高だったわよ!」
大ザックを背負った若い女性と身軽な男性の妙なカップルだった。(羨ましいと言うか何と言うか・・)
稜線肩から眺めが良くなる筈だったが今日はダメ、時折日が射すので山頂ではもしかしたらと期待する。
ハイ松の緑が綺麗である。笹が覆って歩き難く、ニセピークを一つ越え山頂に至った。
奇抜な色の山頂標識が傾いていた。
次々と雲が湧き、隣のソエマツ岳がたまに顔を出すだけで南日高の眺望はお預けである。
沢を下ってると「ここ通ったかな?」と思える所がいくつかありピンクテープがありがたかった。