週末はhiroponの初ピークにお付き合いして美瑛岳を予定するが天気が良さそうなので十勝岳まで足を延ばしてみることにした。
この区間は未踏で途中に鋸岳1896mというピークがあり、また今頃は紅葉が良さそうで楽しみだ。
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気張って4時半に家を出たものの道中ずっと小雨、富良野のコンビニで時間を潰して霧の望岳台に到着する。
出発するとケルンが積まれ、何だか賽の河原にでも来た様でちょっと冴えない。
いつも以上にゆっくり登ると次第に空が明るくなりやがて青空の下に雲海が、こんなことならさっさと出発すれば良かったと反省する。
避難小屋を過ぎて暫くすると尾根の向こうに鋸の歯みたいな稜線が見えてくる。
鋸岳(ノコギリダケ)の一部だと思うがもくもく噴煙を上げる前十勝岳と共にゾクゾクする光景が広がっていた。
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だが相変わらず殺風景で単調な山だ、風がなく汗が出てくる。
先程から気になっていた山肌の白い筋は地面から立ち上る湯気だった。
これほど地熱が高いのかとびっくりするが靄の淵を歩く登山者の姿が格好良い。
山頂は曇ったり晴れたりと目まぐるしく、少し休んで美瑛岳に向かうとする。
日帰りで望岳台に戻れるのならと徳島の二人連れが後ろをついてきた。
標識を目印に新得コースの分岐を過ぎるとグランドの様な真っ平な稜線になり、
これが本当に山の上なんだろうかと不思議な感覚になる。
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登山道は踏み跡という感じで雨でも降ったらたちまち分からなくなりそうだ。
さて柱状節理が重なる鋸岳に登り出すと道はあっちだよと言う。
その道はずっと下から鋸岳をトラバースし、再び稜線に復帰するとはるか後方に小さな頂が見えていた。
ここから見る鋸岳はさして険しくもなくあのまま登ってしまえば良かったと悔やまれる。
そして雲が消えたなだらかな稜線の先に赤茶けた山容の美瑛岳が望まれた。
カメラを片手になかなか歩が進まない我々に痺れを切らしたのか徳島の二人が先を行くとあっという間に姿が見えなくなった。
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爆裂火口の外輪を進む、足元の深く荒々しい火口と新得側の緩やかな裾野が対照的である。
そして1896ピークを過ぎるとえっ何にこれっ、茶、オレンジ、黄などの草紅葉がまるで絵の具のパレットの様に広がっている。
無機質な風景が続いたせいかこの色彩に感激、ハイマツとのコントラストがまた綺麗である。
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チングルマが赤々と色づき今年の紅葉はぱっとしないと聞いていたが満足して山頂に到着。
少し前まで晴れてたんですよ〜徳島の二人が下山して行く。
そろそろ我々もと思っていると後から登ってきたのはyoshioさんら知り合いの四人だった。
しかも同じルートとは奇遇で嬉しい、一緒に写真に収まり一足先に下山する。
望岳台が見えてからが長く、ぐるっと一周でちょうど9時間だった。
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