大雪山でお花見の翌日は天気が心配ながらも天塩川本流を詰めることにした。
午前中から結構な雨が予想されるが早出すれば何とかなるのでは、貸し切りの二階でジンギスカンを楽しんで早寝する。
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3時起床、小屋前の車から出てきた大阪のおばちゃん二人と話をしながら身支度する。
三百名山巡りの途中らしく「この山きついやろ」と聞いてくるがどうやら熊が気になる様子だった。
旧道コースを出発して適当な所から入渓すると水がやけに冷たい。
溜まりにイワナの魚影を見ながら藻でヌルヌル滑る渓を進むと霧が掛かってきた。
早々とでかい雪渓のお出ましである。
上から超えると1000m付近で再び大きな雪渓が現れる。
先日からの猛暑で雪渓も融けただろうと思ったが見当外れだった。
ポツポツ雨も落ちてきたので沢登りを止めて藪から登山道に転進する。
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前天塩岳のガレ場で初めて見る白いコマクサに感激する。
誰かが種を巻いた物らしいがコマクサに罪はなし、雨露に濡れた姿に惹かれる。
谷越しの本峰は雲が垂れ込め、源頭の沢筋には雪渓が所々張り付いていた。
そのうちリベンジしたいと思いながら暫しまったりする。
登山道には付けまつ毛の様なハイオトギリが盛りで方やハイマツの下にゴゼンタチバナが気品ある花を付けている。
山頂の手前はハクサンチドリとエゾカンゾウの小さな花畑でたぶん本流を詰めていたらこの辺に出たのだろうか、
下はハイマツだろうがガスって様子が分からない。
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そしてガスガスのピークに到着、小さなケルンの中にナキウサギが身を潜めていた。
回りを囲んでじっと待つと少し慣れてきたのか何度か顔を見せる。
下る途中に丸山の標柱が立っていたがここの記憶が全く無い、もしかしたら初ピークだったかも。
沢登りには振られたが白いコマクサ、ナキウサギ、丸山と思いがけなく良い日だった。
ゴロゴロが近づいてきたと思ったら急に暗くなり、そして頭の上でピカゴロが始まり雨が降って来た。
小屋まで結構長かったが本降り直前に下山、協和温泉でさっぱりして解散する。
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<同年9月の 天塩川本流リベンジ〜天塩岳 はこちら>