天塩岳〜傘山 1557m〜1282m 山スキー(滝上町・士別市)   ■Home
2012年12月29-30日 晴れ/曇り雪 メンバー3名
9:40諸骨川林道→11:00東尾根→(14:00-14:30)陵線1216m・C1→(15:35-15:45)天塩岳→16:35陵線1216m・C1
8:20陵線C1→10:20諸骨川林道  休憩含

今年の正月休みは山中二泊で天塩岳〜傘山を計画、静かな道北の山を楽しむ積りだが天気予報が気になる。 上空には年に一度あるかないかの非常に強い寒気が流れ込み、 二つ玉低気圧が一つになって大晦日は暴風雪の年越しとか。 何としても大荒れの前に帰ってこなければ・・落ち着かない出発だった。

          

   

出発時間を早めて高速に乗ると、 夕張〜芦別の山並みが朝日に照らされ、やがて表大雪も・・・ せめて天気がもう一日持ってくれたら〜何とも恨めしい青空が広がっていた。 浮島トンネルのパーキングにはモービルを運ぶ車が一杯で驚く、 ここが彼らの基地になっていたとは知らなかったがモービルはトンネルの上から浮島湿原の方に向かってるようだった。 自分にとってはこの冬一番の冷え込みで久々に鼻の穴がつんとする。 1kmほど離れた林道口まで車で行きザックとスキーをデポし、 車を戻してる間に二人に先行して貰うことにした。 30分遅れで道路の雪壁を這い上がり急いで二人のトレースを追う。 静まり返った樹林の中を歩いていると時々真っ白な手塩岳の山頂が見え隠れし何ともいえない幸せな気分で一杯になった。          



          

   

諸骨川に架かる三番目の橋が見当たらず?頼りないブリッジを渡る。 ようやく二人に追いつき、二ノ沢を過ぎて広い疎林の冬尾根に取り付いた。 青空に樹氷が映えて気分が高揚してくる。 延々と続くラッセルは大変だが山スキーヤーなら誰でも縦横無尽に滑りたいと思う斜面である。 標高が上がるとすぐにチトカニウシ山が目に留まり、 やがて手塩岳からの稜線続きに笠山らしき平らな頂きが認められた。          



          

   

陵線に出ると前方に天塩岳のどっしりした山容が望まれ、 吹き晒しの台地にスキーを走らせる。 テン場を探しながら進むと小さなコルがあり、三方を雪壁に囲まれ風避けに好都合な場所だった。 さて、夕暮れ迫るが明日の天気を考えると今日中に山頂を踏んでしまいたい。 時間的にシビアな距離だがダメ元で猛ダッシュすることにした。 重装備から開放され勇んで出発したものの山頂は近いようで遠く、心臓がバクバクする。 気温が下がってダイヤモンドダストが柱状に見えるサンピラーが綺麗だった。          



          

   

雪面に浮かぶ文様がまるで芸術家がなぞった作品の様に美しく思わず足を止めた。 クトーを付け笠山から合流する主陵線まで登るとシュカブラの緩やかな雪原が広がっている。 ガチガチに波打つ雪面とシュカブラで歩き難いがスキーの方がツボより断然早い。 1433ピークと1465ピーク(西天塩岳)のコルに建つ非難小屋が意外に近く見える。 けどあそこまで行くのは大変だ、山頂にあったら中でテントを張れたのにと思う。 HIさんが遅れだし時間との勝負だが日が暮れても薄明かりの中を何とか戻れそうだった。          



          

   

必死で登ったお陰で何とかギリギリ夕陽に間に合った。 寒暖計は-20度を振り切ってそれなりの寒さだが風が無いのに驚く。 表大雪に並んで十勝連峰と富良野スキー場の灯りが見える。 チトカニの右奥は有明山から支湧別岳の稜線、 左奥にちょっと目立つのは北見富士か? 手塩岳と稜線伝いの緒滑岳が思いのほか小さく見える。 急いでテン場に戻るとすっかり暗くなっていた。 夜中に外に出ると満月の周りに大きな光の輪「月暈」を見ることができた。 今日は何だか珍しい自然現象ばかり立て続けに見れて嬉しい。 翌日は気温が上がって朝から風雪となり予定を早めて下山した。
         
<2007/02 手塩岳はこちら>





















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