天狗岳〜有明山〜文蔵岳〜比麻良山〜比麻奈山〜平山 (遠軽町・上川町) ■Home
  2014年9月21日 晴れ メンバー4名  1553m・1634m・1755m・1796m・1811m・1771m
  4:55北大雪スキー場→7:10天狗岳→7:50有明山→10:00文蔵岳→10:40比麻良山→11:00比麻奈山→11:30平山分岐→11:45平山→13:40平山登山口 計8:45

全道的に秋晴れが期待される日曜日、予ねてより歩いてみたかった平山〜天狗の縦走を計画した。 ここは登山口が離れているため車を2台必要とするが3名でそんな贅沢も言ってられず予め下山口に自転車をデポすることにした。 ところが現地で1名が飛び入り参加することになり万々歳、急に気が楽になる。 出発は標高の関係で平山からが有利だが自転車を考え天狗岳からとした。 もはやその必要はなくなったが展望が良さそうなので成り行きで行ってみる。

                    

 
          
白滝キャンプ場に泊まり、まだ明けきらぬ北大雪スキー場に到着すると駐車場に登山者らしき車が1台泊まっていた。 中に居たのは逆ルートで縦走するOさんグループですぐにタクシーで平山登山口へ発って行った。 タクシー代は5千円位とのことだがこんなスマートな方法もあったのかと感心する。 出発すると支湧別岳やニセイチャロマップ岳など北大雪の山々がシルエットになって浮かび、 やがて朝陽が朝霧の立ち込める田園を照らし始める。 何と美しい光景だろうか、息を整えながら立ち止まっては振り返える景色が刻々と変化して素晴らしい。 スキー場の保守道は車高のある車なら5合目位まで登って行けそうで少々拍子抜けする。

                    

 
          
ゲレンデを過ぎた1313ポコには反射板が設置され小天狗と呼ばれている。 ここから北大雪の山並みが一気に広がり背後にチトカニが対峙する。 その先はダケカンバとナナカマドが紅葉する中に歩き易い道が延び「電光坂」なる標識が立っていた。 おそらく急な登りという意味なのだろうが気持ち良い景色が続いて不思議と疲れない。 「縦走はやっぱり天気が必須、俺達は心掛けが良いんだ」とか言いながら、 ハイマツの向こうにふたこぶの天狗岳が近づき、祠のある山頂を踏んだ。

          


いやはや天狗岳からの展望が凄いのなんの!あまりの眺望の良さに息を呑み、そして遠くの白い大雪山に歓声が上がった。 ここは冬に2度ピークを踏んでるがこんな360度の大展望とは思わなかった。 これから辿る有明山と文蔵岳、その向こうにニセカウが望まれ、次はどんな展望が待ってるかワクワクする。          

                    

 
          
天狗岳から有明山へは紅葉した低灌木の中を30分程で到着する。 登山道の脇に三角点が埋まってるだけの質素な頂きでやっぱりここは冬の山だ、 予想はしてたが平坦な頂はハイマツに囲まれ見晴しが悪い。 さて有明山から最低コルまで300m下り、コルから文蔵岳まで400mの登り返しが待っている。 コル付近には小沢が入って水が流れていたのは驚きだが道が抜かるみ樹で展望が無い。 この縦走の中で唯一退屈な歩きだが初めての道はそれなりに楽しい、そしてちょっとした発見があった。

                    

 
          
最低コルには上二股川林道からと思われる刈り払い道が合流していた。 そして文蔵岳から早々と登山者2人が下りてきたのでてっきり縦走かと思ったら、 文蔵岳と有明山のピークを踏むためこの道から登ってきたと言う。 途中まで車が入れるらしいのでこの2山に登る最短ルートかも知れない。 文蔵岳の登りはハイマツと草紅葉でとても気持ち良く脇から徐々にニセカウが姿を現す。 登り切って台地に出るとケルンが高く積まれた文蔵岳のピークでちょうど平山からのOさんグループ(写真右)も到着するところだった。 振り返る有明山(写真左)と天狗岳も何時の間にか遠く(写真左)、ブルーベリーを頬張りながら爽やかな天上散歩が続く・・・

          


文蔵岳を過ぎると広いすそ野を紅葉に彩られたニセカウの雄姿が全容を現し、 比麻奈山に連なる釣り尾根とゴジラの背中みたいなアンギラスが圧巻である。 歩が進むに従いアンギラスとニセカウの山容が少しずつ変化して見飽きることがなく、 次はあれを歩きたいなと未踏の吊り尾根が気になってくる。 そして白い大雪山がどんどん近づき全容を見るのが待ちどうしい。          

                    

 
          
三等三角点が埋まる比麻良山に到着、山名は意味不明らしが兎に角、初ピークが踏めて嬉しい。 ニセカウが真横にどーんと聳え、方や屏風岳、武華山・武利岳、ニセイチャロマップ岳、支湧別岳などの山々が連なりすこぶる展望が良い。 そしてその中にテーブルの様なまっ平らな無名峰1331m(写真右)が目に留まる。 まるで頭を削られたかの様にも見えるユニークな山容が興味深く、それがずっと何処までも付いてくる。

                    

 
          
ニセカウの縦走口となる比麻奈山は三角点も標識もなく岩が積まれただけの質素な山頂だった。 Mさんが是非アンギラスに登ってみたいと言うので一人ダッシュしてもらうことにして平山分岐で落ち合うことにした。 この辺から行き交う登山者が多くなり、分岐から15分で最終地の平山に到着する。 かなり前に一度登っているが風景などすっかり忘れ、再訪して本当に良かった。

          


平山の山頂から踏み跡を辿ると、大雪山とニセカウのパノラマ的な眺望が広がっていた。 冠雪した表大雪は言葉に表せないほど素晴らしく、特に北鎮岳は冠雪と言うより1m位積もってそうな感じの白さである。 先日登ったばかりの上川岳や去年登った烏帽子岳など思い出の山々を眺め暫しまったりする。 そしてふと屏風岳の奥に記憶に新しいふたこぶのピークが・・あの形は紛れもなく昨日登ったクマネシリ岳で 自分が登った山が分かるだけで本当に嬉しく感じる。          

                    

 
          
この展望台から見るニセカウは大槍が印象的だったが今日は実に様々な容姿で楽しませてくれた。 展望は縦走の後半ほど良く、やはりこの向きで正解だった。 また稜線に上がってしまえばアップダウンも苦にならず、のんびり歩いてこの時間というのも嬉しい。 平山から有明山と天狗岳を見納め、お蔭さんで素晴らしい紅葉に退屈することなく縦走を終えることができました。

<昨日の クマネシリ岳 はこちら>


          


inserted by FC2 system