北東面直登沢〜春別岳〜東面沢  1491m(日高町)  地図はこちら  ■Home
2013年9月29日 晴れ メンバー5名
5:55林道北東面沢出合い→7:55c1050二股→(9:45-10:25)春別岳→12:40林道東面沢出合い→13:00林道北東面沢出合い

この界隈の主だった山はだいたい登ってると思っていたが嬉しいことにここはまだ未踏だった。 春別岳はアイヌ語のシュム・ペツ (西の川)と(溺死する川)の二説あり、 チロロ岳から西に連なる支稜の一角にあって標高が低いせいかあまり目立つ山ではない。 だが急な北西斜面と脊梁のような南西岩稜がこの山の峻険さを象徴し、 小粒ながらピリリと辛そうな山に思われた。


          
                    

  

昨日の雪盛山に続いて今日も同じ林道を走り、北東面沢に架かる橋の手前に車を止める。 まだ6時前と言うこともあって若干薄暗い感じの渓だった。 程なく660mでF1・10mの滝(写真左)に続いて4mの滝、更に710mで8mのF3・斜滝(写真右)が現れる。 水量の割りに大きな滝が続くなと思いつつ水流左を登りかけこれも右岸から巻く、正解だった。

          
         
                    

  

巻きながら下の様子を窺うとF4・数mの垂滝?(写真左)が垣間見え、 そのまま巻き続けると更に20mはありそうなF5・3段の斜滝(写真右)が下に見える。 いやはや!直登できる滝かどうか定かでないが何れもシャワー必須でこの時期もう勘弁である。 結局、F3からF5まで5連の滝を一気に高巻き790mの沢身に戻るまで30分を要した。

          
         
                    

  

ほっと一息つく暇も無く今度は滑滝が頻出する。 820mの二股2:1で左を取ると尚も軽快な小滝が続いて、 谷間にペンケヌーシ岳を見ながら面白いように高度を稼いでゆく。 いやはや登っても登っても滝が目に入り眠気も吹っ飛ぶようだった。

          
         
                    

  

ところが1050mでガレが埋め始め、1100m二股を待たずに早々と水が涸れてしまう。 どちらかと言えば左股の方が僅かに水が流れ沢形もはっきりしていたがここは右股を取る。 こちらはボロボロ崩れる4mの涸滝(写真右)が塞ぎ左岸から越えた。 水は一時的に伏流してるだけかと思ったら後は溜まり水しか出てこない。 苔の急な涸沢で何か出そうだなと思ってたら1200mで25mの涸滝(写真右)にはっとする。 乾いた岩は割と快適に登れ、 抜けの悪い滝口だけ潅木を攀って滝上に出ると、 視界が一気に広がり山頂展望を期待させた。

          
         
                    

  

斜度のある涸れ沢はずっとすっきりして登り易かったが、 いよいよ沢形が怪しくなるとフェルトが滑って大変だった。 東尾根1410mの肩に出て楽になるかと思いきや暫くは潅木が煩く、 やがて東面沢からの踏み跡に合流して山頂の人となる。 飛び出た三等三角点が歯槽膿漏のようで可哀相だが、 もしかしたら岩でもあって最初っからこうなのかも知れない。

          
         
          


今日も日高の展望がすこぶる良好だ!陵線伝いにチロロ西峰と奥のチロロ岳(写真)がどっしり構える。 その左にはちょこんと雪盛山、芽室岳、広い頂陵のペンケヌーシ岳と続き、 チロロ岳の右には1967峰、北戸蔦別岳、幌尻岳も見えていた。

          
         
          


けど「大きな山ばかりに目を向けないでね」 と言わんばかりにトメニチ沢の対岸に聳え立つ痩せた岩稜1383mが圧巻である。 春別岳の南西に延びる尾根は脊梁のように険しく、 さしずめ春別岳判の"大キレット"か"ジャンダルム"とでも云おうか? 峻険な稜を目で追った。

          
         
                    

  

帰りは東面沢を下降する。 ブッシュを分けるとすぐに明瞭な沢筋となり1240mでこんこんと湧き出る水を頂く。 程なく中小の滝が出てきてどんどんクライムダウンしていくと一気に渓が深くなってきた。


          
         
                    

  

10mの滝に残置があったのでロープを出したら支点の位置が悪く下で水を被る。 ザイルを出したのはここだけで登り下りとも案外面白い沢だった。 時間も思ったより掛からず13時に車に戻ることができた。


          
         










































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