暑寒別川本流〜暑寒別岳 (増毛町)1491m  地図はこちら  ■Home
 2012年8月18-19日 メンバー6名
 8/18 晴れ 9:30暑寒荘→10:15入渓c290→函→15:15C1・c470
 8/19 曇/晴 5:50C1→7:20c570二股→(13:10-13:40)暑寒別岳山頂→16:50暑寒山荘

「登山届を警察に提出してる人は登山者全体の一割にも満たない」とTVで報じられているのを見て たまに出してみるかという気になった。 行きしな地元の駐在さんに渡すと 「自分も遭対協に入っていて山をやるのだがそこは雨が降ったら何日も帰れなくなるので気をつけて下さい」 と脅かされる。 日曜の予報が「曇り後雨」でやや気掛かりだったが蓋を開けると見事に外れ、両日とも素晴らしい遡行日和に恵まれた。

初日の核心はこの函の通過だったが、無念に高巻く     快適なテン場で沢泊まりの楽しみを満喫した     c500を過ぎると滝や函が出てくるようになる

 18日N(土) 晴れ 増毛の最終コンビニで待ち合わせその場で身支度を済ませた。 暑寒山荘に1台デポし本流沿いの林道を辿ると眼下には沢と言うより大きな川が流れ、 前日の雨の影響はなさそうだった。 留知暑寒別川との分岐までに鎖場が二箇所あったが配慮を感じつつすんなり通過する。 大きな砂防ダムを過ぎて左岸に渡って程なく林道が本流に接近する辺りで車をデポした。 思ったよりずっと奥まで入ることができ幸先の良いスタートである。 c290で入渓、初めて踏み入る暑寒別川本流は水が透き通る様に清らかで美しい。 明るいエメラルドグリーンの釜や淵、柱状節理の岩壁に見ほれながら進むと、 やがて薄暗い20mの函が現れた。 左岸の高巻きには梯子が掛けられつい安易な方へ心が動く、 だが今夏そろそろ泳ぐ機会もお終いだろうと函中突破を決め込んだ。 まずはYさんが名乗り出て空身でザイルを引くも数メール進んだところで全く前に進めなくなった。 続いて元気良く飛び込んだKさんも「頑張れ〜」の声援空しく戻された。 岩壁を使えば良べさとしたり顔の自分も泳いでみたがつるつるで掴まる所なし。 一見ゆったりした流れだが思いのほか水流強く、揃って口惜しい高巻きとなる。

c570で群別岳からの支流が滝になって合流する      c590の6m斜滝、右岸直登しザイル出す      赤い岩質帯を通過、洗濯機のように水が回る

テンバは大きく左へ屈曲するc470の右岸草地を均しテントとツエルトを張った。 手際よく沢泊まりの楽しみを始める。 まずは焚き火を起こし、ビリー缶でシチューを作った。Good!  イモサラダは水と塩加減の失敗だが何とか食える。 尺クラスの○○○ちゃんはから揚げと塩焼きにした。Good!  星空の下で火柱を盛大に上げ佳境となる頃、折角服の乾いたTさんが川に転げ落ち再びびしょ濡れに ・・・トホホ。 Kさんが一番遅くまで起きて残り酒を全部やっつけた。 不思議なことに暑寒特有の煩い虫も少なく快適なテン場であった。 

所々の釜や淵はエメラルドグリーンでとても美しい   c850で6m釜持ち滝、右岸直登でザイル出す      c870この沢で最大2段10+4mの滝、左岸直登する

 18日N(土) 曇り後晴れ おじやを温めて食べ、のんびり6時前に出発する。 相変わらず平坦な沢で退屈だったがc500を過ぎると滝や函が出てくるようになる。 川床が白く水が透き通っているため一見浅そうに見えるがどこも背の立たぬ深さである。 c570で群別岳からの支流が6-7mの滝になって合流し興味をそそる。 この釜には主が居ると聞いてきたが既にエサ切れで後ろ髪引かる思いで後にする。 小滝・中滝を次々に直登し、白泡する釜のへつりを楽しんだ。 岩の質が赤っぽい色に変わると沢相がぱっと華やいだが程なく元に戻る。

c1060で8mの滝、水流左を直登ザイル出す      沢筋が遅くまで残り最後に僅かなハイマツを漕ぐ    山頂に到着、天気に恵まれた沢旅が終わる

c590の6m滝とc850の6m滝でザイルをだした以外はフリーでどんどん登れるものばかりである。 c870にこの沢で最大2段10+4mの滝があり直滝するが他のメンバーは右岸のルンゼを巻いた。 滝上に出るとバックに形良い山が望まれ、 雄冬山だろうとの意見の一致を見たが山並み広がると浜益岳だと判った。 やがて谷間に群別岳〜雄冬山が一望されまずまずの天気に感謝する。 沢がいよいよ細くなるまで滝が続くも順層で概ね快適に登って行ける。 残り100mで水が尽きた後もずっと沢形が残り、最後にハイマツを漕いでると山頂に小さな人影が見えた。 浅い笹に変わって程なく南暑寒別岳との従走路に抜け、辿ってきた深い沢筋を眼下に感慨に耽る。 山頂は強風、集合写真撮って風下で大休する。 沢靴のまま夏道を下ると滑って大変、山荘までやたら長く感じた。 車を回収しに行く途中で本流を覗くと昨日よりかなり減水していた。 増毛の「あったまーる」寄って家路に着く。



















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