伊佐内川〜積丹岳 1255.3m(道央)メンバー2名  ■Home
2007年7月下旬 曇り時々雨 総時間9:30(休憩含)
c200入渓5:45→c550・8:55→山頂(12:55-13:45)→小屋15:15

土曜日、発寒川を大滝まで4名で遡行し平和の滝で一旦解散後そのままHさんと車2台で積丹町へ出発する。 余市町のスーパーで焼肉の材料を仕入れ更に美国町の鮮魚店で刺身を買って貸切の小屋へ18時に到着する。 小屋前には二週前に6合目付近で竹の子採りに入った女性が行方不明のままである旨の張り紙があった。 ここは毎年のように山菜採りや登山者の行方不明や遭難事故があるから要注意の山である。 二人で食べる分には多過ぎだったが酒が早々と底を付き21時過ぎ就寝する。

F1・美しい滝を前に感嘆の声が出た          幅広の滝にお目に掛かれ嬉しい          乾いたホールドを選んで直登する
翌朝4時起床、5時には入渓したかったがH氏の身支度する動きが鈍くまだ昨夜の酒が少し残ってるようだった。 国道沿いに丸山会館(廃校舎)を探し左折して舗装から砂利道を進むと小さな建物がありゲートに鎖が掛けてある。 車をデポし更に延びる作業道を数百m歩くと立派な施設があり橋の少し先に軽自動車が一台停まっていた。 ここは禁漁河川だが釣り人のものだろうか?沢の先行者か?ゲートの鎖を持ち上げて進入した様子だった。 入渓すると苔の生えた岩が多く緑が鮮やかでしっとり趣のある沢である。 暫く単調な歩きが続いた後に小滝が2つ現れ8mの見事なF1に出あう。 ここは左岸の泥壁を高巻いた跡がありこれに倣ったが取り付きが滑って少々辛い。 c420で左右から滝が出あう、右は10m以上、左は5mでルートは左だから一先ず胸を撫で下ろす。 550m二股を右に取ると10m滝の左岸を高巻く、小規模な滑の後に「山と谷」に出てくる幅広で順層7mの滝となる。 幅は20-30mはあるだろう、水は左から1/3程を流れ全体にホールドが豊富で無難に登る。 沢の核心に入ったようで小滝や滑滝が断続的に続き面白くなると4連の滝が現れる。 ちょうど一つ目の8m滝を懸垂中の学生パーティーがいて話を聞くと山頂まで行かずテン泊って戻ると言う。 下の軽自動車の持ち主が判明したが如何にゲートを突破したか聞きそびれてしまった。 このヌルヌル滑りそうな滝を慎重に登った他は何れも登れる滝ばかりである。 特段難しい滝や高巻きなど無いけれど遡行距離が長いから結構時間が掛かり長い休憩は取らない。 水の流れが細くなった処で早めに水を汲むと一旦伏流しc1040で遂に水が涸れる。 そのまま笹の被った沢形を詰めるとエゾカンゾウの咲く開けた草原に飛び出し中央の岩場で休憩する。

     
単調だった渓相から一転し滑滝や小滝が続く   4連の滝1コ目、ちょうど先行者が下降中だった     4連の滝3コ目、手掛かりは一応ある
さて問題は此処からのルート取りだが如何に楽に登山路に出るかがポイントである。 「山と谷」に拠れば「7月いっぱいまでは上部に雪渓が残りこれを詰め・・」とあるが幸か不幸か今年はその雪渓が当てにできない。 直上している僅かな沢形を詰めるのを止めて左上に窪んで見える沢形を目指す方が良さそうに思えた。 草原を横断し目指す笹薮を踏み分けながら辿ると僅かな沢形も遂に尽き根曲りハイ松の出番となる。 そろそろ登山路の筈だがどんどん籔が酷くなり、ふと不明女性の事が思い浮かぶ。 高みを目指し草原からちょうど1時間掛かってピーク手前30mの登山路に出て思わずホットした。 暑いスープが五臓六腑にしみわたり沢を終えた満足感に浸っていると空からポツリと落ちてくる。 下りはノンストップ1時間半で小屋に着き「早く出てきて下さい」と看板の女性に手を合わせた。 いつもながら「岬の湯」は賑わっていた。 その駐車場から先ほどまで籔を漕いだ積丹岳の稜線を真剣に探す相方の姿が可笑しかった。























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