壮志岳 683m 山スキー (新十津川町) 地図はこちら ■Home |
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今朝は昨夜からの強風が収まらないばかりか午後から雨予報とあっていまひとつ気乗りがしない。
青山から国道451に入ると曇天の中に壮志岳の黒々とした山容が見えてきた。
亀裂の入った白い斜面が気になり、また木の鬱蒼とする尾根は足回りの選択ミスを懸念させた。
北幌加橋には先客の車が1台止められ後を追うように出発すると
スノーシューのトレースは橋からすぐの尾根に向っていた。
これと分かれ予定した中央の尾根(地図の緑ライン)に向おうとすると張り出した支尾根に邪魔され川岸まで30mほど下らねばならない。
橋からすぐ川沿いに進んでいれば何てことなかったが初っ端から面喰い、予定ルートを変更して素直に先行トレースを追うことにした。
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トレースは山頂の西尾根を辿る一般的なものだがなかなかルート取りが上手い。
尾根に出ると谷間の向こうに留久岳(ルーク)と鷲俊山(シスン)・小鷲俊山が望まれた。
トレースは尾根上のポコを律儀に登り下りしてるがスキーでは傾斜がきつ過ぎてトラバースする。
この尾根はそれほど細くないものの小潅木が煩わしく明らかにスノーシューに分があった。
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登るに従い尾根は広く緩やかになり樹間には暑寒連峰の広く複雑な山裾が広がっている。
生憎、高い山は雲に覆われたままだが薄っすら青空が望まれ日も刺してくると遅まきながら登頂意欲が湧いてきた。
頂陵部の登りを前に単独の先行者が早くも下ってきたのでお礼を言う、
ザックにピッケルをくくり付けかなり歩き慣れてる様子だった。
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左から当初予定した尾根が交わると一帯は疎林のオープン斜面が広がって開放的な雰囲気に変わる。
美味しそうな斜面を目の前にして、
帰りは登った西尾根ルートを止めてこの当初予定した尾根を滑降することに決めた。
山頂への登り途中で富士形山の大きな山体がスッキリ望まれ印象的である。
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最後に防風林に守られてるような陵線を辿ればほどなく山頂である。
雲が掛かり展望は近くの低山に限られ、
本来なら十勝、大雪、樺戸、暑寒の山々が見渡せる筈なのに残念である。
だが今朝の強風を思えば山頂に立てただけで恩の字だった。
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山頂からは徳富川と石狩川に挟まれた新十津川町の平野が見える。
明治の時代に奈良県吉野郡十津川村から集団入植した開拓の歴史は
「新十津川物語」に詳しく、
町中の記念館に主人公津田フキの像が建っている。
この山を眺めて暮らしたであろう人々の苦労が偲ばれた。
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山頂でシールを外し、真っ白なオープン斜面を滑降すると軟らかい雪に思わず声が上がった。
疎林帯を抜けると程よい斜度のオープン斜面が広がって、
驚いたことに隣の沢には割と新しいスキーのシュプールが残っていた。
なーんだ、滑降狙いで来る人も居るんだ!予想以上の好斜面に口元が緩みっぱなしだった。
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調子に乗ってどんどん沢を下るといつの間にかシュプールが無くなっていた。
構わず滑降を続けるといきなり急斜面が現れたが時既に遅しである。
ここは何とか斜滑降で切り抜けたが、あのシュプールはいったい何処へ消えたのだろうか?
スッキリしないまま30分そこそこで車に到着し、次の山に向かった。
<次に登った丸山はこちら> |