惣顔真布山は崕山の北西3kmに位置するマイナーな山で山名はアイヌ語のソウ・カ・マップ(滝の・上にある・川)に由来する。
この山が属する夕張山地は千島列島が北海道に衝突して出来た褶曲山脈で芦別岳など鋭鋒の連なる展望が楽しみである。
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朝5時に家を出て現地に向かうと伐採作業中で林道が除雪されていた。
ゲートの傍に車を止め、朝早くやってくる作業員のあとを追ってスキーで出発する。
除雪は数百m先の土場で終わり、そこからトレースが延びていたがすぐ先の分岐を二股山に向かっていた。
穏やかな川の流れを見ながら脛ラッセルで進むと途中の支流で道が消失し徒渉する。
結局4km先の取り付きまで2時間半も掛かって到着、思わず時計を見る。
痩せ尾根の末端から木を掴んで登り始めるとやがて何処からともなく作業道が出てきてこれを辿る。
ジグザグ道をショートカットしながら急斜面を登り切ると広尾根に道が続いていた。
だが2時間経ってもまだ尾根の半分、重雪にペースが捗らず時間切れが頭をよぎる。
後半は傾斜が緩み850mの稜線に出てあとポコを二つ残すのみ、左に真っ白な十勝連峰を見ながらタイムリミットぎりぎりで山頂に到着した。
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全道的なピーカン予報だったが高い山に薄っすら雲が掛かって残念、でも思った通りの大展望が広がっていた。
ここから主稜線まで近からず遠からず眺め的には程よい距離で時間を惜しむように山座同定にいそしむ。
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芦別岳は雲に隠れたままだが右隣のポントナシベツ岳と左にポコンと夫婦岩が頭を見せ、
その手前には褶曲山脈がしわになって列をなす後芦別山群と呼ばれる山々が聳えている。
第二列目の中岳と三列目の崕山をズームアップ、
写真から外れているがシューパロ岳、礼振峰、小天狗、中天狗など普段あまり出てこない山々の眺めが素晴らしい。
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富良野西岳と布部岳は南北方向からはなかなかの鋭鋒として目立つ峰だがこちらからは随分と印象が変わる。
それより布部岳の手前に聳える1260m峰は名前が付いていたら絶対に登りたくなる尖がりぶりである。
また北東から北西に野花南岳、夕暎山、美唄山など遮る物がない展望に満足して下山する。
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