未明、白滝キャンプ場でニセカウ〜平山へ出発する2名を見送り朝を迎えた。
いつもなら慌しい朝支度も、癒しの山という勝手な想像がのんびりした気持ちにさせた。
道案内に従って車を走らせるとすんなり登山口で客が2台止まっていた。
林道を少し戻り水量の少ない右股へ入渓すると昨日の武利岳の沢以上に倒木が多くゴミ沢の感が漂っていた。
けどなかなか面白い小滝が立て続けに出て気を良くする。
夢中で登ってるうちについ1020m二股を通り過ぎてしまった。
「あれ、二股あったっけ?」「今そこにあったべさ!」まだボケている。
倒木も収まり退屈しない程度に滝が現れ、メンバーから「おおなかなか良いしょ」の声も出る。
流木を足掛かりにしたり何れも容易に超せる滝ばかりだが最後にハング状の6m程の滝があった。
ハングの部分は背丈程だが何せ水を浴びねばならず結局諦めた。
続く滑滝を越えるとc1450で水が涸れ、源頭となる。
潅木の枝が煩いのでハイ松の尾根に逃げ山頂に至った。
深まる秋の源頭をのんびり登っていく 初ピークを踏め幸せ、北大雪の山は静かだった 射しこむ光と地肌を覆う緑の苔に安らぎを覚える
ニセイチャロマップ岳に繋がる山々の紅葉が深まる秋を感じさせ、
奥にどっしりと武利岳が構えていた。
流石に秋風が汗を掻いたあとに寒く、風下で丸くなって休憩する。
とにかく急な登山路でこれを登るとなれば相当しごかれそうだった。
ふかふかの苔の上を歩くと思っていたが土の出た一般の登山路とあまり変わらない。
考えてみれば既に何年も人が踏んでるのだから当たり前である。
だがクッションのような感覚は膝に良さそうで道脇の綺麗な苔を見るだけでも癒しの山に偽りはなかった。
層雲峡で汗を流しテントを張った。