暦の上では大寒を迎えたが穏やかな冬が続き、例年この時期に予定する白井岳も雪が少なそうだ。
たまに違うルートからと思い立って時々斜面にシュプールを見掛ける長白稜の最高点1200mを経由して登ってみる。
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温度計は-15℃だが珍しく手が悴まず、予報を裏切る好天に喜々として出発する。
センターハウスの裏から沢沿いに進み、いつもの尾根に取付くと例年より雪が少なめだった。
古いトレースがあるのみだが900m付近の疎林に昨日のシュプールを見掛けるようになる。
朝陽に照らされた朝里岳を振り返りながら長白稜の1170mコルに出ると雪庇の向こうに展望が広がっていた。
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稜線を辿ると定天に続いて白井岳の山頂がすっきり現れて感激する。
おーこの景色、ここからの白井岳を見たかったので既に大満足である。
後からスノーシューの単独者とスキーの二人が続き、くねくねした稜線にトレースを刻んでゆく。
稜線は岩が目立って思った以上に細く、岩が出るたび北面を巻くが結構な急斜面だった。
そして1200mピークを超えると徐々に広くなって景色を楽しむ余裕が出てくる。
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【白井岳の肩から長白稜を望む】
1200mピークの下に小さなくさび型の1020ピークが見える。
雪庇の稜線はどちらかと言えばスノーシュー向きでスキーを担ぎワカンで歩く方が早いかも知れない。
稜線の北斜面には疎林が点在し、方や南斜面は逆川の源頭でどちらも魅力的なエリアである。
ここからの山並みもなかなかで春香山から少し離れた位置に銭函南岳を同定、先週の百松沢山と南峰も良い形で嬉しい眺めだった。
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ヒクタ峰とずんぐりした定天を眼下に波打つ雪稜を登ってゆく。
白井岳の肩にジグを切ると樹氷の美しいたおやかな頂稜の先から余市岳の頭が見えてくる。
厳冬期には珍しいほど穏やかな山頂でまったり、一緒に歩いた二人と話をするとHYMLの人だった。
彼らと別れて一足先に源頭を滑降して沢ルートから帰還、今季初のパウダーを堪能することが出来た。
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<2017年の 白井岳 はこちら>