ルチシ山  754m (えりも町)  地図はこちら   ■Home
2013年10月20日 曇り メンバー3名
6:10林道→(7:40-7:50)ルチシ山→8:35林道

ルチシ山はアイヌ語で(ル・チシ・ヌプリ 峠の下にある山/路の中央に窪みのある山)の二説があって、 えりも町では豊似岳(1105m)観音岳(932m)オキシマップ山(895m)に次いで第四位の山である。 四つ揃って登山路が無いのは意外だが何れも展望が良く踏み跡や残雪を踏んで登られている。 この山は是非「快晴の日に!」と思っていたがたまたま予定した豊似岳の翌日が生憎の予報でがっかりする。 今回は展望を諦め雨が落ちる前にさっとピークを踏んで帰ることにした。


                    



昨日に続いて追分峠に向うと端正なオシキマップ山の手前にそれらしき山容が見えてきた。 上歌別の集落で左折して牧歌的風景の道を進むとすぐ林道だがゲートが開放されていたのでそのまま進んでみる。 やがてジグザクの林道が始まるとブルで整地された上に新しいタイヤの跡が延びいた。 まだ暫く行けそうだったが何となく不安、 歩いても知れてるので車を止め200mからスタートした。

         
                    



尾根の東斜面に付けられたジグザクの林道を辿ると340mで重機の置かれた工事現場が現れる。 どうやらタイヤの跡は工事関係者のものだったようで少し楽させて貰った。 広い尾根に膝株ほどの笹原が広がり、一直線に僅かな踏み跡が延びている。 笹が足に引っ掛かって歩き難いが道がないよりましと云う感じだった。 やがて眼下に牧場が広がり、オキシマップ山を横に見ながらちんたら登ってゆく。

         
                    



時々パ〜ンと鉄砲の乾いた音が谷間に響いて落ち着かない。 一本調子の登りはふくらはぎが痛くなるほど急で、みるみる高度が上がる。 背後に点在するえりも町の集落、日に照らされ光る海を眺めては息を整え、近づく山頂を目指して登り詰めるのみだ。 上に行くに従い傾斜が厳しくなって、潅木を掴みながらあれよあれよと言う間に頂陵に到着した。

         
          


陵線だと思ったらまだ南尾根と合流する肩で、山頂と思われるポコでは一足先に到着したkuさんが手を振っていた。 背の低い笹と岩交じりの尾根には明瞭な踏み跡が延び、傾斜が幾分緩んでほっとする。 時折、眼下の落ち込む斜面に少しばかり高度感を味わいながら、展望の待ち遠しい山頂へ急いだ。

         
                    



ところが山頂は更に狭い陵線を辿った先だった。 くの字に曲がる陵線部には木が一本も無く、先端からは遮るものが無い360度の眺望が得られた。 豊似岳には雲が掛かっていたがわりと遠望が利き、展望など諦めていただけに感激である。 陽射しが無いのでじっとしてると流石に寒い、風の当たらない斜面で少し休み下山とする。 転げ落ちるような急斜面だが下りは流石に早く、 林道をショートカットしたら車まであっと言う間だった。

         
          


北方の眺め。 山頂からは笹に覆われた草原の様な陵線と魅力的なピークが続いて、 何処までも歩いて行きたくなるような衝動に駆られる。 また谷を挟んだ対岸にも名前が無いのが可哀相なほど端正な山が連なり、 奥には二観別岳・本二観別岳、袴腰山、天狗岳の山並み、遠くにアポイ岳〜ピンネシリの山塊が重なって良い眺めだった。

         
          


南方の眺め。突端の襟裳岬までは丘陵が広がってるだけでここが日高山脈の最南端の山なのが分かる。 広い牧場の上に航空自衛隊の白いレーダードームがポツンと目立つ。 オキシマップ山は「えりも富士」と言われるだけあって何処から見ても端正な山である。 標高の割りに見飽きることのない展望に大満足、つつじが咲く頃にまた来ても良いかなと思う。

         










































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