北西面沢〜リビラ山〜リビラ沢 (平取町・新冠町)1291m  地図はこちら  ■Home
 2012年10月13日 晴れ時々曇り メンバー6名
 7:35林道c350→8:25貫別川c500→(11:35-12:20)リビラ山→12:50登山路コルc1045→14:45林道c350

リビラ山は日高の盟主幌尻岳から南西に連なる支陵にあり、 北から順にヌカンライ岳〜保留寒山(ホルカンヤマ)〜リビラ山〜ピウ岳〜エチナンゲップ山〜ボキャップ山と何れも負けず劣らずの珍名が並ぶ。 その中にあってリビラ山はどこか垢抜けた感じで気になるが登山道が崩壊し未登のままになっていた。 リビラとはアイヌ語で(リ・ビラ 高い・崖)を意味し、 山名はこの山より里平川が流れることに依る。 沢は期待できそうもないが晩秋の沢登りに丁度よかろうと北西面沢からピークを踏んでみることにした。

隣の貫別山から見たリビラ山、双耳峰の左が山頂    ブタかと思ったらミニ滝がポツポツ現れて楽しい     葉わさびを口にしながら苔蒸した沢を登った
道内どこも雨の予報だが唯一、胆振・浦河方面の晴れマークを信じて高速に乗った。 海岸線を境に山側はどんよりした曇が覆い、 太平洋側が晴れて何とも変な空模様だがじわじわ青空が広がってるのが嬉しい。 林道に入って数キロのリビラ沢出合いに車をデポ、貫別川沿いの荒廃した林道を出発した。 この道は数ヶ月前に貫別山から下った時には半分以上林道を歩いたが、 何故か行きでは前回と同じくほとんど川原を歩くはめになった。 時々キノコ採りに夢中になりながら貫別山直登沢の出合いを過ぎ、 リビラ山北西面沢に出合う。 九十九折りの作業道は崩壊著しく沢中を進むと、 日が刺し込んで眩いばかりに光を放つ小滝が現れた。 地形から登りも降りもブタ沢だろうと思っていたが スパイク地下足袋に程よい小滝がポツポツ現れそこそこ楽しい。 陽の加減でやたら水がキラキラ輝き、苔が鮮やかで葉わさびがそこかしこに生えていた。 そんなこんなで予想通り残り150mで笹に覆われたが藪漕ぎは楽な部類でほっとする。 だが順調に詰めた積りが双耳峰のコルからだいぶ右に逸れてしまった。 構わずそのまま陵線に飛び出すと、 まるでトンネルから抜け出たように視界が広がって感嘆の声が上がった。 新冠と静内の山々の向こうに穏やかに光る太平洋が印象的である。 登山路を辿ると手前のピークに標識らしき残骸があったが、 50mほど奥が本峰で潅木に小さな山頂標識が付いていた。 笹に覆われた平坦な様はどう見ても頂らしくないが木立が無いぶん見晴らしは良かった。

  山頂目前、背の低い笹の路はすこぶる眺望が良い  新冠湖を挟んで北・中日高の格好な展望台だった!  1111mポコ(三等三角点 樺司山)の手前から沢に下った
尾根通しに近い貫別山は素朴な容姿で、 その奥に聳える戸蔦別岳やで〜んと構える幌尻岳を期待したが生憎雲の中だった。 新冠湖を挟んで新冠富士〜イドンナップ岳の長い尾根が望まれ、 その奥に日高の主陵線が小さく並んでいた。 あまりに低く見えるので初めはどこか違う山並みかと思ったが、 やけに尖ってるのは位置関係から1839峰のはずである。 更に続く小さな尖がりはペテガリ岳と中ノ岳、神威岳ではないだろうか? 眼下にはリビラ山から続く無名峰がどっしりと構え、その脇にピウ岳の尖がりが顔を出していた。 隣にエチナンゲップ山もあるはずだが特定が難しい。 南方の形良いのはピセナイ山で更に遠くの山々まで見通せるが名前が出てこなくて残念だった。 穏やかな太平洋を眺めながら暫しまったり休憩する。 下降は登山路の途中からリビラ沢を下った。 こちらは源頭の笹が濃く沢は完璧なブタだがすぐ砂防の作業道に出るのでさほど苦にならない。 それどころか途中たわわなボリボリをゲットしみんなニッコリ顔で下山、 とねっこの湯でさっぱりし帰宅の途についた。 リビラ山が日高の展望台だったとは全くの認識不足、 快晴の日に鳥瞰図と双眼鏡を持参し夏道から再訪したいと思う。



















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