幌尻岳の定番コースと云えば沢から登る糠平川コースだろうが今は規制が入って新冠コースや二岐沢コースに人気があるようだ。
週末は怪しい天気だがお初の二岐沢コースからカムイビランジ目当てで出掛けることにした。
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天気が良いのは午前中迄で明日は曇りのち雨の予報である。
この山がお初の二人には展望の稜線を歩いて欲しいので早出することにした。
5時過ぎに登山口に着くと車が20台程止まっていてビックリ、大方は1-2時間前に出発したようだ。
草が被ってやや不明瞭な道から二岐沢沿いに徒渉を繰り返す。
取り付きから1時間程の水場で給水し、急な尾根を登ってゆくと後方に二岐岳、チロロ西峰、春別岳が見えてくる。
稜線の手前で見付けたアケボノソウにビランジの期待が高まり、そして眺めの良いヌカビラ岳に到着した。
ここは二度目だがやはり頂は下から登るのが正当で単なる尾根上のポコの様な山でも感慨ひとしお、だが右の幌尻岳はまだかなり遠い。
稜線は花が多くチングルマは終わっていたがイワギキョウ、タルマエソウ、エゾツツジ、フウロ、タカネナデシコなど色んな花を愛でながら北戸蔦別岳に到着した。
小さなテントが二つ並ぶ頂からの眺めは一段と良く、そして進む程に1967峰が尖ってくる。
辛いアップダウンを経てやっと戸蔦別岳に到着したがみるみる幌尻岳に雲が掛かってしまい今日中にピストンする気力も失せ昼寝と決め込んだ。(上の写真は翌日のもの)
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七つ沼に下ってテントを並べ、雪渓から流れる水でカレーを作る。
ふと黒い物体が降りて来るのを発見、若い熊が水を飲みにきたようだ、こちらに向かってきたので声を上げたら逃げて行った。
解放感溢れる空間に浸って酒を飲んでいるとぽつぽつ雨が落ちてきたので早めに就寝する。
夜中も降ったみたいだが3時に外に出ると稜線の上半分がガスで隠れているが意外に良い感じだ。
テントを撤収してカールバンドを登ってゆく頃にはガスが消え、雲の間にご来光を期待したが無理だった。
それでも高曇りの下に日高の山並みがスッキリ見えて感激、ウキウキしながら空身で山頂に向かう。
(左:七つ沼カールと戸蔦別岳 右:肩から見る幌尻岳ピーク)
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同じ七つ沼カールに泊まっていた単独者と北見の学生グループに抜かれ、ウサギギクとアズマギク、チングルマの花畑に続く登山道を登ってゆく。
青空も広がって予報が良い方に外れたようだ。
まさか右に夕張岳と芦別岳、左に日高の山々を眺める稜線闊歩になろうとは・・・。
そして勝幌からカムエク・39まで見渡す見事な眺望に初ピークの二人が大満足、私もお目当ての花に満足して長いコースを下った。
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