椴山〜ポキャップ山〜800峰 718m〜761m〜800m (新冠町)  地図はこちら   ■Home
 2013年11月16日 晴れ 太陽左岸林道−北西尾根ルート メンバー6名
 8:50林道→9:40椴山→(10:25-10:35)ポキャップ山→(11:00-11:20)800峰→13:10林道

新冠湖の南西に位置するポキャップ山は、 幌尻岳から連なるユニークな名前の山々(ヌカンライ岳・貫気別山・リビラ山・ピウ岳・エチナンゲップ山・ポキャップ山)の中でも 一・二を競う珍名ぶりである。 その由来を尋ねると新冠町郷土資料館から早々メールを頂いた。 それに依ると「ポキャップ」という地名は新冠町「泉」から「岩清水」あたりをそう呼んでいて、 アイヌ語で「ポクチヤ 下の湿地」の意だが諸説あるとのことだった。 たまたま見かけた林班図にもこの山が「保可舎」と記され何となく語呂が合って納得したような気になってくる。 さてルートを検討すると太陽左岸林道から北西尾根を辿るのが良さそうだが情報が無く、はたしてどんなものか行ってのお楽しみである。




比宇川沿いに車を走らせ太陽地区を過ぎるとポキャップ山とおぼしき山塊が迫ってくる。 最奥にぽつんとある農家は熊でも出そうな雰囲気でその脇から林道が延びていた。 気掛かりだったゲートがすんなり開き、 道の片側が比宇川の谷に切れ落ちてあまり良い感じでないが取り合えず倒木処理しながら車を進める。 対岸にはエチナンゲップ山の末稜が目を見張る険しさで聳え、里に近いとはいえ日高の山に入ると思うと気分が高まってくる。 道が荒れてきたので地図終端の数百m手前で車を止め、少し歩いて△717椴山の北尾根に取り付くと、 何と尾根の左に林道が続いてるのを見て思わずニンマリ!淡々と終わってしまいそうで少し気が抜ける。 ズボンにびっしり付いたヤブタバコを払った後で額の汗を拭ったものだから ヒリヒリして涙が止まらず大変だ、こんな草があるのを初めて知った。 ピウ岳からリビラ山の山並みの奥に雪化粧した大きな山と隣にどっしりした白い山が見えてくる。 奥は幌尻岳と思われるが隣の山が何だか分からず?気になってしょうがない。 結局林道は椴山の直下を通ってコル近くまで延びていたのは望外だった。 立ち寄った椴山は滅多に人が訪れないのか三角点の上に古い鳥の巣が乗っかっていた。 やがて林道が下り始めたので尾根に上がると笹が脛の高さで幸い、谷を挟んで目指す800峰が望まれた。




新冠町の根雪は僅か80日ほど、積雪も多い時で20cmしかないせいか寒風に晒され笹もミヤコザサしか生えないようだ。 尾根が細くなるとその中に鹿路が延びてまるで登山路のようである。 右に泉地区の牧草地と笹山が望まれ、そしてニセピークを一つ越えるとダケカンバに囲まれた狭い山頂だった。 営林署の赤いプレートが幹に食い込んで長い年月を感じさせ、 その下に真新しい山頂標識が掛けられていた。 展望は木立越しに得られるだけでぱっとせず、指呼の間に望む800峰に向うとする。 笹の広尾根を下って行くとコルから先は痩せた釣り尾根のアップダウンとなる。 全体に藪が薄いせいか足下の斜面が谷底まで見えるので高度感があってなかなか楽しい。 そして緩やかに登りきって最終ピークに到着する。 展望は本峰より幾らか良くなったに過ぎないが、 木の間に見えるあの真っ白な山はやはり幌尻岳で、 右のどっしりしたのはイドンナップ岳だった。 さらに右に小さく聳えるカムエクなどを眺めながら小腹を満たしチンタラ下山とする。 ゲートから歩いたとしても距離が知れ、日の短いこの時期のピークハントには最適だと思う。 晩秋の風景とあいまって静かな山歩きを堪能した一日だった。

























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