日勝ピーク〜ペケレベツ岳〜北東尾根滑降 1445m・1532m スキー・再訪  地図はこちら  ■Home
2013年4月14日 晴れ メンバー5+2名
8:05日勝トンネル→9:05日勝ピーク→11:10ペレベツ岳→12:40日勝峠4合目駐車場


悪天予報のため狩勝峠から日勝峠の縦走を半ばで下山しそのまま剣小屋に投宿した。 小屋が漸く暖まりかけた頃、 そっと開いた戸から顔を覗かせたのは地図がガイドチームのsaijyouさんだった。 顔を見合わせお互いビックリする。 ガイドチームはいつもの面々だったが、 その中に十数年ぶりに再開するtakadaさんがいて二度ビックリする。 はるばる山口県から遊びに来て明日はペケレベツ岳の予定らしが全道的に雨予報でお気の毒としか言い様がない。 話に依れば北海道に来るたび散々な天気とかで、もしかしたら雨男ってやつかも知れない。 そんな訳でその晩はストーブを囲む小宴会が夜更けまで続いた。


                    



翌朝、火の消えた小屋はうすら寒く、暗がりの中で残った弁当を片付ける。 空が明るくなると何と日が射し始めたではないか! 「このまま帰るの勿体ないね」「そうくると思ったわ、日勝ピークでも登って帰ろうか」 といことで車を走らせると、雲一つない青空の下に真っ白な芽室岳を始め日高の山々が望まれた。 この天気どうなってんの?やられたって感じである。 峠の4合目に差し掛かると国道脇に1台の車と二人の山屋が目に留まった。 何処を滑りに行くのだろうか? 周囲の山々は何れも白くて魅力的だが雪崩れそうな急斜面ばかりだった。 トンネルに着くと早々と山から降りてくる単独者や、準備中のグループで賑やかだった。 北斜面はいつもならハイマツの出る時期だがまだ雪がビッシリである。 青空の下を登って行くと狩勝峠から連なる日高の稜線が望まれ(写真右)、 今頃はあの辺を歩いてたと思うとちょっと悔しい心境だった。


         
                    



日勝ピークまで一気に直登する人、ジグを切る人、大きく迂回する人、 見事なまでに各人バラバラだったが最後は揃って山頂に到着する。 そして山頂からは目を見張る累々とした日高山脈が連なっていた。 わおー!これを見ずして帰ったら大損するところだった。 少し霞んでるが絶好の登山日和に気を良くし、このままsaijyouさん、takadaさんと同行することにした。 地図がガイドチームの3名に見送られ4名でペケレベツ岳(写真右)に向う。





         
                    



真新しいトレースが陵上に延びていた。 このトレースはずっと階段登行なのでウロコスキーかと思ったが、 かなり大回りな登り方なので単にシールを忘れただけかも知れない。 この緩いトレースをショートカットし、 1359と1343ポコを巻いた処でようやく単独者に追い付いた。 この山に初めて来たそうで普通に山スキーを履いていたが相当の体力の持ち主と思われた。 さてペケレベツ岳のクラストした長い頂陵を辿ると二人連れが山頂方向から下ってくる。 今までこの二人のトレースを見なかったので? 何処から登ってきたのか訪ねると「北東尾根からのピストン」とのことだった。 国道沿いで見かけた二人だと気付き、 尾根の様子を尋ねると夏尾根を下降するより良さそうな感じである。 予定を変更して彼らのトレースを下ってみることにして、とりあえずペケレベツ岳の山頂を踏んだ。 ここはスキーで4度目だが今回も晴れて相性の良い山である。 十勝平野や熊見山、そして後方に迫力を増した日高主陵線の山々が望まれた。





         
                    



山頂でシールを外し雪庇の陵線を下ると、 先の二人が折れたストックに添え木で応急処置をしているところだった。 時間が掛かりそうなので失礼して先に滑降させてもらうことにする。 北東斜面は1450mからの狭い尾根で恐る恐る下の様子を覗くと、 転んだら左右どちらかの谷に転がり落ちそうな急斜面だった。 思い切って飛び込むと小さな潅木が生えてるだけのいわゆるソリーンってやつだが、 重雪で滑りを楽しむどころでなかった。 脚が攣りそうになるのを堪えながら高度を下げるしかない。





         
                    



1250mから少こ〜し斜度が緩み30度程のダケカンバの疎林が続く、 少し慣れてくると素晴らしいオープン斜面が点在することに気付くが裏を返せば雪崩の巣の様な所で、 今も腐った雪が10cm程の層になって剥がれてゆく。 いっそザラメの方が良かっただろうが、雪の軽い時期に再訪したい斜面である。 先の若者二人も状況は我々と似たり寄ったりで、 意のままにならぬ格好でスローモーションのように転ぶ姿が可笑しかった。





         
                    



滑り応えがあって道路がなかなか近くならず、 やがて林間コースのような針葉樹から900mの二股出合いとなる。 沢から徐々に離れ広い台地のような緩斜面に出たらあとはトレースをひたすら下るだけである。 振り返るとペケレベツ岳の右端に壁のような北東斜面が望まれ、あれを滑ってきたんだ!という感慨に浸る。 時期が良ければ標高差600m以上のパウダーを堪能できそうでまた来てみたいと思う。 numataさんに迎えに来てもらってトンネルに戻り、 たなぼた的な山行に感謝しながら家路に向った。





         
























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