雨台風が去って数日経つが各地の林道はずたずたで河川もまだ濁ったままのようだ。
そんな訳で敬老の日の3連休は当初の計画が吹っ飛び、何処にするか苦慮する。
幸い道東方面の雨量がそれ程でもなくパンケニワナイ川とクテクンベツ川が候補に上がる。
この沢は地元出身のO氏から水がチョロチョロと聞いていたので大丈夫だろうと踏んだ。
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意を遂げられずに死んだサクラマスが哀れである 立ちはだかる巨岩と滝を右に左に登り結構疲れる 1030mにあるチェックストンの詰まった20mの連滝
清岳荘に1台デポして峠に向かったが農道がくねくねして何処をどう走ってるのか分からなくなる。
漸く峠のアンテナを見て一安心、車を廻すにも裾野が広く一苦労だった。
さて心配だった林道は雨の影響もなく、539mの橋より小さなパンケニワナイ川に入渓する。
涸れたゴーロを進むと干上がった沢床に40cmのサクラマスを見つける。
進むに従い水量が増えるという不思議な沢で小釜や溜まりに生きたマスを何匹も見つけた。
過日の増水で遡上し過ぎたのだろうか哀れである。
水量が落ち着くと序盤から苔生す小滝や滑が続き、微妙な釜のへつりや樋などが出てきて快調に進む。
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20m連滝一段目、試行錯誤の結果これが有効だった その最上段、岩登りと穴すり抜け二手に分かれる すぐ上の二段10mの滝、真ん中の大岩がちょっぴり辛い
やがて両岸狭まりやや怪しい雰囲気になると次々に巨岩が沢を塞ぎ、岩の隙間を攀じ登ってゆく。
この沢は涸れ山水とコケ、巨岩が特徴で人の気配を感じず野趣に溢れている。
1030mで20mチェックストンの連滝は突っ張りなどで越えた。
すぐ上の二段10mの滝、左岸チムニーから乗越す小滝などピリ辛でワイルドである。
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4-5mの小滝にたじたじ、左岸のチムニーより登る 1200mで30mの大滝が待ち構えこの沢の核心を越える 滝上に出て一息付くと形の良い尖峰が目立っていた
終盤には赤い滑滝の先に30mの大滝が構えていた。
腹ごしらえして右岸のバンドにルートを見極め登りにかかる。
ぼろい岩を騙し騙し滝口左へ抜けこの沢一番の核心を終了する。
滝上からは南斜里岳の向こうに842m峰やぺクンネウシヌプリ836m、尖峰953mなど尖った山々が興味を引く。
藪漕ぎで稜線を乗越し夏道に合流すると登山者が水量の多い一の沢の徒渉で難儀していた。
この沢は滑や滝の連続で改めて見ると遡行価値十分って感じである。
とろとろした清里温泉に寄って中標津のキャンプ場に向った。
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<翌日の クテクンベツ川を遡行 はこちら>