野塚川東面沢〜オムシャ東峰〜野塚川北面沢(南日高)遡行 1363m  地図はこちら  ■Home
2007年8月上旬 曇り 登り5:00 下り4:10 メンバー2名
3:55林道→入渓4:05→オムシャ東峰8:30→コル8:55→休憩(9:00-9:50)→入渓点13:45→林道13:55(休憩含)

北日高の山に向う途中で相方Gさんの車が故障し日高町に戻ってレッカー手配する。 沢登り絶好期、しかも3日間の休みがあるだけに何とも惜しいが山を諦め帰るしかない。 しかし話の弾みから思いもよらぬ展開となり代わりにレッカー車の荷台に載ってきたマイカーを見たときは我ながら呆れた。 故障車を見送り二転三転した行き先は200km程離れた南日高の野塚川に決まる。 お初の沢で楽しみだ!

今晩は野塚川左岸c390で車中泊と決める       東面沢、すぐ滑になり先の期待を持たせる     東面沢、c630右股・6mの滝を登ると・・!

野塚川に沿った長い林道は概ね走り易いが所々に鋭利な石屑が散乱しパンクに注意する。 いよいよ道が荒れ野塚川を渡る数十m手前で車を停める。 林道はまだ先に続いているがオフロード車でもない限り川を渡るのは無理だ。 流木を集めて焚き火をし米を焚いて夕飯の支度をする。 星が煌き出す頃にはすっかり酔いが回り明日に備え早めに車に入った。

3時前に起きて身支度を済ませ4時に出発するが曇天とあいまって足元はまだ暗い。 熊さんとバッタリは厭だから時々声を張り上げ草の生い茂った道を進むと数百m先で終端となる。 僅かな踏み跡を辿って下り・411二股を少し過ぎた辺りで入渓した。 ・450で北面沢が合流する谷間まで来たが肝心の東面沢の流れが見当たらない。 どうやら気付かずに過ごしたようで少し戻って籔を乗越すとほぼ同じ水量の沢が流れていた。

<オムシャヌプリ野塚川東面沢>
初め単調な遡行だったが30分程で滑っぽい小滝が続き面白そうな予感がする。 c630右股に6mの滝が覗き奥は屈曲して谷間に隠れている。 暗くて悪そうな感じだが登ってみると滝が見上げる高さから流れ落ち興奮を覚える。 近づくと何段も滝が連なり初めのうちは容易に登れるものばかりで楽しい。 額から汗が滴り落ち酒が抜け体が軽くなっていくのが分る。 c660・6mの滝を右から直登するとすぐ上に20mの滝があり左岸を高巻く。 c720で8mの垂滝は中間より上が苔で覆われシャワーを浴びながらクラックを攀じる。 小滝がまだまだ続く!急にお代わりで選んだ沢にしては久々のヒットである。 初めて遡行する期待と新鮮さを差し引いてもニオベツ川からオムシャへ登る南西面直登沢より面白いのは確かだ。 c820二股を過ぎれば水流が乏しくなって苔むした涸れ沢に変わるが登りは相変わらず急だ。 僅かな沢型の分岐は勘に頼って突き進み予定より少し手前の尾根に出る。 東峰に出たがガスって何も見えず風が強くて歩き続けないと濡れた体が寒くて堪らない。 西峰まで行く気は毛頭なく早くコルから下って風を避けたい一心だ。 コルのすぐ下は鹿が掘ったのだろうか?笹籔がまるで畑を耕したようにふかふかしている。 少し下がると風が無く大休憩する。
     
東面沢、小滝郡がずっと上まで続いている     東面沢、怒涛の如く押し寄せる滝に飽きる暇がない    東面沢、狭い等高線の登でもうヘロヘロだ

<オムシャヌプリ野塚川北面沢>
笹で足が滑り尻を打ちながら下っていくとロック帯に変わりc1170で水が出始める。 早くも50mに及ぶ滑床が現れ期待が持てそうだ。 c1000を切ると8m程の滝が間隔を置いて3つ出てくる。 c750で5mの滝口には残置ハーケンがあるが下の釜が深そうでそのまま懸垂で下れない。 片手でザイルを握りながら水際をへつり浅瀬まで行くのが大変だった。 容易な小滝や滑滝が次々に現れ手強い滝には巻いた跡がついている。 c730で6m滝に続きc680で8m滝を巻くと右岸の高所から支流が合流し下の釜持ちの滝で合流している。 これで終わりかと思ったらc600まで更に6-8mの滝が4つ続き全く下るだけでは勿体無い沢である。 次は北面沢から南東面沢をやってみようかなど考えながら林道をてくてく戻った。 心地よい緊張感と疲れで充実した一日に満足し帰路に着く。
     
北面沢、トイ状の滝・小滝から10mクラスの滝までゾロゾロ出現しただ降りるだけでは勿体無い沢だった

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