オコツナイ岳 1170m スキー (せたな町・島牧村) 地図はこちら ■Home |
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茂津多岬灯台に張ったテントで久々に8時間以上の睡眠を取り、 すっきり目覚めたものの鈍天で少し気落ちする。 狩場山に向う函館グループが早々と先行し、我々はのんびり朝飯を食べ出発した。 ここから茂津多コースの登山口はすぐ近く、 RV車だったら登れそうな広い登山道を15分ほどスキー担いだら雪が出てくれた。 先行グループのツボ跡が早々に抜かっている。 片道10kmもあるのに、スキーやワカンを使わない拘りでもあるのだろうか?ご苦労さんである。 スキーの我々は一時登山路を見失うも順調に歩を進めると、 550mに差し掛かるころ階段尾根と呼ばれる雪の消えた急尾根が現れた。 うわっ!まいったな、スキーを脱ぐのが面倒臭くなって何とか木段を登り切った。 |
緩やかなポコを幾つか越えるとやがて木が 一本もない真っ白で広大な尾根が雲の中に延びている。 半ば天気を諦め登ってゆくと時折パット青空が覗き、 右に須築川を挟んで見慣れぬ支陵と格好良いピークが連なり(写真左)、 背後に日本海が望まれた。(写真右) |
空は割と明るく時折薄っすら青空も望まれるがガスと風が止まず、 この先にあるオコツナイ岳の細い陵線が思いやられる。 そして陵線基部に達し、その岩陰でスキーをデポしアイゼンを履く、 「ん〜、先の様子か全く分からん、晴れてくれ〜」 と念じたら嘘のようにガスが一瞬すっと消えてくれた。 片側がすっぱり切れ落ちた雪庇の釣り尾根で左の斜面に潅木が出てるのが幸いである。 きつねの足跡に先導されガスの細い陵線を進むと一段高いコブが現れどうやら山頂のようだった。 |
ガス中に山頂(写真左)が見え出す。 最後は急な登りかと思ったら意外にあっさり平らな山頂に到着する。 雲が次々押し寄せ、 展望を諦めてるとみるみる青空が広がり、辿った台地のような尾根(写真右)が望まれた。 そして雲の上に真っ白な狩場山の山頂が頭を出す。 およそ200mの標高差に思えない、 まるでアルプスかどこかの高山のように青空に凛々しく望まれた。 先行グループは今頃どこを歩いてるだろうか〜 |
山頂で暫しまったりして往路を辿る。 青空が出てるせいか雪庇の釣り尾根もさほど緊張せず、 雪庇越に狩場山本峰を覗いてみたら、 小田西川の谷間の向こうに昨日のフモンナイ岳が望まれた。 少し雲が掛かっているが満足だった。 |
釣り尾根の基部に戻ってスキーを履き、オコツナイ川の急な斜面を大トラバースして尾根に戻ことにする。 トラバースの途中、眼下に解氷して水の染み出したオコツナイ湖や 白い尾根と真青な日本海、末端に鎮座する大岩などを眺めながらのんびり歩いた。 |
ゲレンデの様な広大な斜面は表面が適度に融けて滑り易い。 時々止っては変化する展望が楽しく、 いつの間にかオコツナイ岳が青空にくっきり聳えている。 日本海に浮かぶ平らな奥尻島を望みながら 緩やかな初心者向きの広尾根を滑降すると再び須築川越に格好良い無名峰が聳え、 やがてその並びにメップ岳とカスベ岳の真っ白な頂が望まれた。 |
雪の無い階段尾根は右斜面からトラバースしてクリアする。 登山路はすっかり春めいて、 道々にキクザキイチゲ、エゾエンゴサク、カタクリが咲き出し、 ネギとコゴミもちらほら目に付いた。 再びモッタ海岸温泉でさっぱりして家路に向う。 ナイ・ナイ・2レンチャン、未踏の山はやっぱり面白い。 ガスってたが山頂を踏めたし山容も望むことができた。 しかも思いの他にスキーの楽しい山だった。 <昨日のフモンナイ岳はこちら> |