2008年8月下旬 登り4:20 下り2:55 メンバー3名
8:10林道→8:30入渓c145→14:30C1・c620 / 6:35・C1→(12:40-13:05)山頂→14:45新道登山口
道南狩場山塊の主峰に小田西川から遡行する計画が上がった。
日本海から遡る13kmの距離がレベルを押し上げるのか「北海道の山と谷」では中級の沢として紹介されている。
上流部は明るく快適な滝登りが期待できる他、下流域は魚の宝庫として知られ入渓者は釣り人が大半のようだ。
有意義な沢泊を楽しむためザックに竿を忍ばせたのは言うまでもない。
キャンプ場の展望台を雨避けにテントを張りささやかな前夜祭が0時過ぎまで続いた。
日本海の寒村を出発、尖がりは天狗岳である 巨岩が落ち着くと溜りには魚が群れてました 初日のゴーロ歩きから一変し楽しい滝登りが始まる
8/30 予報よりやや持ち直したが小雨が降る中を新道口に1台デポしモツタ栄浜の小田西川へ車を走らせた。
同会Nさんの去年の報告を参考に神社の裏手から林道を進んでゲートに車を止める。
そこから1kmほど歩いて川に下るとなるほど最終砂防ダムを越えて入渓できた。
川にはコンテナ程の巨岩が延々と積み重なって疲れMさんが先頭になるとペースが速くて大変だ。
下流部の巻きには何箇所か釣り人のものと思われる残置ロープが垂れている。
倒木や崩落の目立つ沢だが噂通りに魚影が濃く溜りに足を入れる度に魚が走った。
c270二股を過ぎれば巨岩ゴーロ帯も治まり少しほっとすると再び巨岩が現れるそんな繰り返しが続く。
霧雨が止んでカッパを脱ぐとタイミングよく小滝や岩床が出始めやっと沢らしくなってきた。
広大な集水域だけに枝沢が次々と合流するが本流との水量差は歴然としている。
c560出合いを確認できないままc620二股となり右岸を整地してツエルトを張った。
虫が煩く釣りに集中できないのが残念だが竿を出したとたんにイワナがヒットした。
隣の釜に1m程の滝を登ろうとしている大物が目に留まり次は此れを狙った。
なかなか賢い奴で針に掛かっては逃げられを繰り返し遂にゲットした瞬間なんと竿がポッキリ折れ投了となった。
他の2人は僅かな時間に数匹づつ上げ帰ってきたがNさんの獲物は型の良いものばかりだった。
濡れ木ばかりで焚き火は不調、結局お魚は味噌汁の具に化けた。
夜は星が出て明日の好天を期待し心を弾ませる。
水が涸れてからも滝が続きぐんぐん高度を稼ぐ 30mの大滝が圧倒的な高さで迫ってきた ルンゼから怒涛の高巻きで大滝を越える
8/31 朝から澄み切った青空が広がり爽やかな一日が始まった。
昨日とは打って変わった渓相で苔のしっとりした小滝郡を越えていく。
1時間ほどでc840に10mの滝が並び左は垂滝で右の滝を登ると続いて滑の連滝となる。
水流に朝日が当たってキラキラ輝き白い帯になって上に延びていた。
こんな天気の良い日に沢登りができるなんて本当に幸せだ!
背後に見える尾根筋に一段と高いピークはフモンナイ岳ではないだろうか。
次々続く大小の滝郡に気を良くして直登を続けるが中には微妙な草付きもあって気が抜けない。
c1015で数mの滝を登るといきなり水が涸れ下のNさんに容器を渡して汲んでもらった。
両岸高く迫るとその先にはc1100・30mの大滝が現れ40-50mはありそうな絶壁に圧倒される。
両岸のルンゼから高巻けそうだが左岸の方が良さそうな感じがする。
急なガレを中腹まで登り先行するMさんに促されて振り向くと右岸ルンゼは崖そのものの険しさだった。
おそらく向こうから此方を見れば同じような崖に見えるかもしれない。
高所の潅木帯まで登ってトラバースを始めると向う先に2本の深い沢筋と岩壁が目に留まった。
取り敢えず1本目に下りると10数mの岸壁が立ち塞がっている。
こんな話聞いてねえな〜早く降りすぎたか?など言いながら地図を見て2本目の沢へ乗越した。
此処にも同じような高さの岸壁が立ち塞がり高巻いて越える。
暫く沢型を詰めると早くも残り150mで藪になってしまった。
うーん何処かで詰めを誤ったようだ?もしかしたら1本目の岸壁が正解だったかも知れない。
右の沢型まで50mほどアルバイトして此れを詰めると再び藪に捕まったが僅か30mで稜線だった。
夏道を辿ってヒッソリした山頂へ到着する。
新道を下ってから寄ったモツタ海岸温泉は秋田の玉川温泉に匹敵する高濃度のラジウム温泉でお勧めでした。