2012年6月30日 晴れ メンバー4名
7:40リビラ沢出合林道c350→9:15c500二股→(13:35-13:55)貫気別山→17:05リビラ沢出合林道
週末は北日高の貫気別山を沢から予定しました。
この山は幌尻岳の南西に派生するヌカンライ岳・リビラ山・ピウ岳・エチナンゲップ岳などが連なる一座にあり、山頂を馬蹄形に断崖が囲む特異な山容をしている。
貫気別とはアイヌ語でヌッケ・ペツ(濁った・川)を意味し、ルスツスキー場にも同名の山がある。
日の長い時期なら札幌から十分日帰が可能であるが春先の大雨による林道崩れが気になるところである。
場合によっては数キロの林道歩きもあるかと覚悟し早朝4時札幌を出発しました。
いつ通行止めになるかと思いながらリビラ沢出合の砂防まで順調に車を走らた。
ところがここから貫気別山に分岐する林道がいくら探しても見つからない。
行ったり来たりして対岸に林道っぽい跡があるのを見つける・・・何と橋が消失したようだった。
クマ鈴をぶら下げ広い川原を歩き始めると左岸に所々林道の残骸があり、
小一時間掛かってc500の二股に到着する。クマの糞とフキを食べた跡があった。
絶好の沢日和で冷たい水が気持ちよいが石にぬるぬるが生えてよく滑る。
さて山頂へは右回りにするか左回りにするか何れも急峻な沢地形で迷ったが、
たぶん記録がないと思われる右回り(左股直登)の一番急なルンゼ状を詰めてみることにした。
なにせ崖に沿った沢筋は等高線が潰れるほど蜜で想像するだけでドキドキした。
だらっとした序盤を過ぎc750で右に進路を取ると徐々に雰囲気が変わり中小の滝がポンポン出てくる。
8mの手に負えぬ垂滝を高巻いた意外は結構な滝登りが楽しめた。
ところがc880で地図にない二股が現れる?左股は門のように暗く、
右股は鋭いV字状となり強いて言えば右の方がまだましという感じである。
とりあえず崖に沿って行けば間違いないのだからと右に入り、
小滝と雪渓の詰まった急な沢筋を四つん這いで登ってゆくと空が開けなんだか様子がおかしい?
地図を見たら案の定ミスって気が抜けた。
「時間的にこのまま尾根に上がって山頂目指した方がいいんじゃない」
Hさんの案にちょっと迷いつつ。
「何言ってんの、あのゲジゲジルンゼ行かなきゃ意味ないでしょ!」
Nさんの一言が決め手になって戻ることにした。
先ほどの二股から左に入ると今度こそ間違いなさそうな両岸高く暗い沢だった。
狭い沢筋をぐんぐん登って行くと何時崩壊してもおかしくないアーチ状の雪渓があり、
そのどん詰まりに水煙を上げる大きな滝が垣間見えた。
あれで引返しだなと思いながら近づくと10mのチムニー滝で
シャワーを浴びながら直登した。
後続にお助け出してさて次は・・・小滝・中滝が続いただけで構えた割りにはあっけなく核心を抜けた。
1150mで水が切れると早々に沢形が消え中密度の笹薮に突入、急な斜面にフェルトが滑って腕が疲れた。
右の沢形を行けば良かったかもと思いつつまっしぐらに藪を漕ぎ1時間半ほどで山頂に到着した。
笹と潅木が邪魔をして隣のリビラ山の他には戸蔦別岳と幌尻岳がちょこっと見えるだけで期待外れの展望だった。
下りは鹿道を使ってコルまで下り急な笹斜面を下降、c1060で南面沢に合流すると
そこからは倒木だらけで酷いものだった。
久々に沢登りしたなって感じになれ、やっぱり日高の山は面白い!