2007年9月下旬 曇り メンバー4名
糠平川林道P6:15→三の沢出合7:55→1515ピーク10:55→山頂(11:25-12:02)→1515ピーク12:20→林道出合14:20→糠平川林道P15:40 (休憩含)
ヌカンライ岳は幌尻岳の西に派生する尾根上にある山だが名前を聞いただけでピンとくる人は相当な物好きと言えるかも知れない。
アプロ−チの「三の沢」は糠平川に注ぐ支流の一つで林道から幾度か目にしてる筈だが全く思い出すことができない。
地図を見る限りあまり期待できそうな沢形ではないが日高の1500m超の初ピークを踏めるだけで十分満足である。
長い林道を歩いて小さな沢に入渓する c850過ぎから小滝をチョコマカ越えていく c960で8mの屈曲した2段の滝を高巻いた上には
色好き始めた糠平川の渓谷を眺めながら林道を約7km歩いて三の沢出合いに着く。
やはり思った通り何てことない小さな流れだ。
入渓してすぐ左股に入ると渓は鬱蒼とし倒木を越えながら結構急な登りに小滝が入り混じる。
今回は端から籔漕ぎのイメージが強く久々にスパイク地下足袋を履いてきたが足元がやけに滑って気を遣う。
c900でようやく数mの滝となりこれを越えると手応えありそうな10mの滝が水飛沫を上げている。
右岸から取り付くが途中ツルンとした岩に今一歩が出ず流木を使って頭の上にある枝を手繰り寄せ踏ん張って直登を試みる。
上部は水流の中を行くが意外にヌルヌルしフェルト靴にすれば良かったと内心後悔しながら滝上に出た。
c960で8mの屈曲した2段の滝を高巻くと何と30m以上もある豪快な大滝の出現に目を見張った。
下から窺うと上部は樹に隠れて良く見えないが少なくとも3段に別れた見事な大滝である。
左岸の草付きを高巻いて上に出ると再び何事もなかったような静かな流れに戻っていた。
いきなり現れた30mの大滝にただ息を呑んだ 山頂に続く稜線上に小さな沼があった 容易に踏めないピークだけに喜びも一入である
いよいよ水流が細り1515ピークを目指して浅い藪を漕いだが東寄りのコルに出たようだ。
葉の落ちた稜線は然程煩わしさもなく歩け1515ピークを過ぎてからはまるで登山道のように均された鹿道のおかけで苦も無く山頂に着いた。
途中のコルには小さな沼がそして山頂には小屋の跡があり廃材の中に陶器や鍋など日常品が散乱していた。
こんな山の上にいったい誰が何の目的で建てた小屋なのか不思議である。
雄大な幌尻の眺めを期待したが視界は全く無い、腹ごしらえして休んでいると空から白い物が降ってきた。
初ピークで初雪なんて粋なタイミングだが手が悴み寒さに堪らず退散する。
1515ピークからは直ぐ当初のルートである北東を目指して下ると登った斜面に比べかなり笹薮が濃く結構なアルバイトをさせられただろう。
間違ったと思った詰めは少し遠回りだが正解だった。