去年のリべンジを果たすべく厳冬に拘ってニセイカウシュッペ山の計画を組みました。
メンバーは変わらず意欲満々で頼もしい限りだがまたしても天気に邪魔されそうな予報です。
ぎりぎり天気判断し層雲峡で前泊すると冷え込み厳しく先が思いやられる。
ルートは前回徒渉が大変だった双雲別川沿いを止めて一本下の名無し沢から尾根に上がってみることにした。
はたしてどんな展開が待ってるか楽しみである。
<2011・厳冬期のニセカウはこちら>
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名無し沢から支尾根に上がるルートを辿ってみる テントはいよいよ陵線が狭まる1560mまで揚げた 翌朝、風が強かったが天気は何とか持ってくれた
道路脇の除雪スペースに車を置かせてもらい林道を出発するとすぐに開けた
幼木植林帯が広がっていました。予報が見事に外れ朝陽で眩しいほど真っ白
な大雪山に見送られて台地状の尾根を目指します。靴ラッセルの林道を
進み標高600mで緩やかな沢形から尾根に取り付こうとすると、なんとラッキーなことに伐採道が延びていました。
尾根上には縦横に伐採道がある様子で何本か交差しながら標高点912m過ぎまで坦々と進むことができました。
111Oポコの脇をトラバースし去年テン張った1061mまで丁度3時間、
狙った通りすっきりしたルートで満足しました。
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1742岩峰と後ろに大槍が控えなかなか迫力ある眺め 雪壁を登って1742岩峰を越える、結構な高度感です いざ山頂へラストスパート、頬打つ風が痛かった
夏道と合流する主尾根に予定より1時間以上早く着くと既にうっすら雲が広がっていた。
雪庇の張り出す稜線の先に大槍とロウソク岩そして山頂がぼんやり見える。
明日の朝まで天気が持って欲しいと願わずには要られない。
そして陵線がいよいよ狭くなる1560mにテントを張った。
暗くなると上川と遠く旭川の街灯りが見え、
外は-20℃だが中は暖かく7時半に早々お開きとした。
翌朝4時に起床するとガスってるものの街明かりが見えとりあえず吹雪でなく一安心する。
明るくなると1742前衛峰と後ろの大槍が寒々しい景観を見せつけていた。
雪化粧した稜線をスキーで出発し程なく岩峰の手前でE・Pに替える。
雪壁を登って1742峰を越えると再びガスで視界が怪しくなり、また今回もダメか?とつい弱気の虫が出てくる。
気温-18℃、風で時々体が振られ体感温度はかなり厳しいものがあった。
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やった〜遂に山頂到着!けど強風と寒さですぐ退散 大槍の下降も幾分足取りが軽い、先端踏みたかった 1742岩峰を慎重に下ると充実感がじわじわ沸いてきた
去年撤退した大槍手前の鞍部で風を避け一息入れる。
ここの通過が最大の鍵だが吹雪いてないので何とか行けそうである。
大槍を登って急斜面をトラバースしながらGPSを見ると夏道の上で、視界が悪いのも恐怖感が薄れて良いかも知れない。
そして右にアンギラスが見えてくると終わったも同然、ほっとして少し力が抜けた。
あとはだらだらと広い尾根を登って雪塊となった山頂標識に到着、メンバー2人が初ピークを踏んだ。
下山は去年より雪が少なく雪崩の心配がないもののスキーはいまひとつで
むしろ伐採道を滑ってる方が面白いくらいだ。
厳冬のニセカウは2年続けてシビアな天気だったが一緒にリベンジでき充実感・達成感の高い山行となった。
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