ニペソツ山〜幌加コース  ニペソツヤマ 2013m  (上士幌町・新得町)    ■Home
      2018年8月3日 晴れ時々曇り 幌加コース
      4:15第二駐車場→(9:20-11:35)ニペソツ山→17:00第二駐車場  登り5:05/下り5:25

深田久弥が日本百名山を選定した基準の一つはこうだった。 「その第一は山の品格である。誰が見ても立派な山だと感嘆するものでなければならない。 高さが合格しても凡常な山は採らない。厳しさ強さ美しさ何か人を打ってくるもののない山は採らない。 人間にも人品の高下があるように、山にもそれがある。人格ならぬ山格のある山でなければならない」 ニペソツ山を氏が登ったのは百名山を選定した後で大いに悔やまれたという話は有名である。

  大雨で崩壊した十六沢林道は復旧の目処が無く、最近刈払いされた幌加温泉コースを予定した。 目的は先週に続きビランジ狙いだがこちらはトカチビランジという種で運が良ければ山頂の裏崖に咲いているとか。 送って貰った写真を目に焼き付け30mのザイルを持って出発する。 車でゲートの先を進むと駐車場で「山頂まで10.5km、登山口まで2km」の案内板が立っていた。 暫く樹林帯だったが2時間程歩いた細尾根からウペペ・東丸山・丸山そしてニペの眺望を得る。 稜線手前の急斜面はチングルマ、エゾコザクラの花畑で最近まで雪渓があったようだ。 前天狗まで来れば森林限界となりタルマエソウ、ウサギギクなど花が多くなる。 ここからのニペはさすが東大雪の名峰と云われるだけあって立派な風格を見せていた。
山頂では360度の展望を独り占め、平日のせいか誰もこない。 支点はポール以外にないがガッチリしていた。 ザイルでそっと花のある場所まで降りてみるが違う花ばかりだ・・今夏の暑さで早く終わってしまったのだろうか。 この山にはウスユキソウもあるらしく白い綿毛の花を見掛けたがどうも違うようだ。 いつの間にか2時間も経っていたが静かなもの、じっとしていると冷房が効いて寒いので下山とする。 下り始めてすぐ一人、ナキウサギの声がするガレ場で休んでいるともう一人登ってきた。 今日のニペは三人だけで寂しいが百名山に選ばれなくて良かったのかも知れない。






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