中の川  (共和町)  ■Home
     2014年8月9日 晴れ時々曇り メンバー4名
     9:20水門入渓c200m→13:25大滝c680m→14:05大谷地→14:30パノラマライン

週末は久し振りの好天予報だがしとしと続いた長雨で増水が気になる。 沢の選択に迷う中、ニセコ大谷地を水源とする中の川なら大丈夫だろうと出掛ける。 ちょっと分かり難い道を辿って赤い水門に到着すると水は普段の5割増しの感じだが遡行に影響はなく一先ずほっとする。

                    

  
          
まずはゴーロの足慣らしから始まるが明るい広葉樹をのんびり遡行するのも悪くない。 薄日の射す渓に苔の緑が鮮やかである!水が透き通るように澄んでやはりここは秋に取っておくべきだった。 直ぐに釜を持った小滝がぽつぽつ現れ、どれも容易に登れるものばかりでなかなか楽しい。

                    

  
          
普段なら水の中を行けそうな滝も、 この日ばかりは元気一杯に水飛沫を上げちょっと気が引ける。 磨かれた岩をへつって落口に抜ける一歩が微妙だ、足を持っていかれそうで度胸試しに丁度良い。 そして長く屈曲するトイ状の滝に思わずうっとりする。 釜は底が見えるほど澄んだ水を湛え、水の清らかさ苔の美しさは界隈でピカ一かと思う。

                    

  
          
どちらかと言えば松倉川や発寒川のような癒し系に近く、単調でさっぱり標高が上がらない。 それでも中流域からの落ち込んだ沢筋に入ると再び滝が出始める。 苔に覆われた美しい階段状の小滝を超えると左岸高所から白絹のような支流が滝になって落下する。 小滝が多い中に中滝も出始めちょっと先を期待させた。

                    

  
          
だが地形図のゲジゲジは残念ながらゴルジュでも何でもなく、ただ濡れたイボイボの高い側壁が続くだけだった。 再び凡々としたゴーロが続く590mの二股に数本のピンクテープが垂れ、 ロープと共に「この先危険林道に戻れ」の看板が沢中に転がっていた。 どうやらタケノコ採りへの注意書きが流れてきたようだ。 そしてその危険帯に入ると再び小気味良く小滝が出始め、 何故かダレるタイミングで絶妙に鼻先に人参がぶら下がる沢である。 せめて距離が半分だったら言うことないが雨上がりに遊べただけで御の字だった。

                    

  
          
そして地図に一つだけ載ってる滝が、白い帯になって見え隠れする。 小滝群を登っていくと前段に滑滝を控えた3段30m以上ある大滝が迫力ある姿で全容を現す。 1段目は鎌を持った10mで水中からが良さそうだがこの直漠では無理、やや逆層気味だが棚状になった左岸側壁を登ることにする。 ここはHさんが筆おろしを兼ねて買ったばかりのザイルを引いた。 2段目は草付きを低く巻き、幅広3段目は乾いた岩から容易である。 広い落ち口に立つと下から見上げるよりもはるかにその高さが実感でき、 秘瀑を落としたような充実感が得られた。

                    

  
          
このあと小滝を2-3つ超えると急に流れが緩やかになって空が開けてくる。 湿原から湧き出る清水はザリガニの色まで明るくするのだろうか、 やがて水路の先にチセヌプリが見え、次第に潅木が煩くなってくるが縦走路までほんの一我慢である。 今回たまたま水量のある日で滝もそれなりに楽しかったが、 むしろ晩秋のひっそりした空気が似合いそうな沢だった。






          










































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