武利川十四ノ沢〜無類岩山 1613.3m(ムルイガンザン・北大雪)  ■Home
2009年10月下旬 快晴 メンバー27名
8:05林道→入渓9:10→山頂-南峰(10:40-11:40)→13:10林道 (休憩含)

 藪山好きなメンバーが集う恒例のイベントが今年も開催される。 河原でキャンプを楽しみ藪山を登って懇親を深めるのが趣旨である。 会場には北大雪の武利川が選ばれ翌日は「無類岩山」と初めて聞く名前に期待が膨らんだ。 予め下調べに登ったメンバーによれば中腹から上は早くも膝上のラッセルで冬山の装いだったとか。 まあ雪もさることながらこれまでにない参加者数と聞けば盛り上がりが必然で一番手強いのは二日酔いかもしれない。

武利岳の右隣に明日登る無類岩山が見えている     知らない人には怪しげな集団に見えるかも     十四ノ沢には小さな滝が一つあるだけだった
愛別町の崖山で一汗かき留辺蕊町厚和より丸瀬布に抜ける大規模林道へと車を走らせた。 林道と言っても立派な舗装道で峠を登り詰めると林の向こうに無類岩山と武利岳が並んで見えている。 なかなか良さそうな山で頂きからの展望が早くも楽しみである。 案内図を見ながら武利岳登山口に向って進むと程なく車が何台か止っている。 林道の脇にちょっとした広場がありメンバー各々のテントが張られ挨拶を交わしながらジャンボテントを設営した。 さて煙の上がる河原に行くと早くもご機嫌になった面々に迎えられる。 ビールを片手にバーベキューとぶた汁を作りながら山談義に花を咲かせた。 あちこちの鍋や料理を頂きながら久々に逢う人やお初の人との語らいは実に楽しい。 さみだれしきに到着したメンバーも総勢29名となり赤々と燃える炎を囲んで歌と踊りの宴は夜更けまで続いた。 夜空には満天の星が輝き天の川を見たのは何年ぶりだろう。 私は辛うじて意識のあるうちにテントに潜り込んだが日が変わるまで飲んでた輩が一杯いたらしい。
     
標高が上がるにつれて雪景色に変わっていく      山頂に飛び出ると360゜の展望が待っている     数m高い南峰から見る無類岩山と向こうは支湧別岳
翌朝、氷点下となりテントのフライは霜でバリバリになっていた。 昨日の残り汁をやっつけ荷物を撤収する。 身支度は長靴を履くだけだが足回りはこれで大丈夫らしい。 十四ノ沢林道を2kmほど進んだ820m終端に車を止め27名が一団になって林道を登った。 上から見ると凄い人数だ!この山に一度にこれだけの人が登るのは最初で最後ではないだろうか? 林道の幼木を掻き分けながらペースよく登っていくと早くも昨日の酒が汗になって抜けてくる。 小一時間ほど歩いて一休みした後いよいよ山頂へ直登する沢に入った。 水量は少なく確かに長靴で十分だが苔のついた岩や流木がよく滑った。 先導者にくっ付いて順調に標高を上げ予定より早く1320mの最終二股を過ぎる。 案じた雪はそれほどでもなかったが沢筋は白く変わり岩に氷が付き始めた。 雪の涸れ沢を淡々と登り振り返れば遠く阿寒の山々が望まれる。 そして急な源頭をブッシュを掴んで登る先には真青な空の下に白い陵線が見えている。 先に上がったメンバーの様子から眺めの良さが見て取れ、急いで登ると期待を裏切らぬ展望が待っていた! 武利岳がでんと構え日高を思わせる急峻な稜線がニセイチャロマップ岳へと連なりその奥には真っ白な大雪山が望まれる。 後方は女阿寒岳・雄阿寒岳、斜里岳、海別岳、知床連山まで眺めの良さは予想以上だった。 次々に登ってくるメンバーの感激する様子が面白い、中には武利岳まで届くような歓喜の声を上げるメンバーもいた。 長靴での下りは滑ってヒヤヒヤものだが全員アクシデントもなく下山する。 今年一番の登山日和に恵まれ今回のイベントを企画してくれた幹事さんに感謝である。
 
山頂からはこの素晴らしい展望が目に飛び込んでくる!武利岳から連なる岩陵が印象的だった


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