週末は薄別から小屋泊りの企画に参加、無意根尻小屋に泊まるのは11年振りで楽しみ。
液体3Lの入ったザックを担いで出発すると林道には小屋番と思しきトレースが延びていた。
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屋根に1m以上の雪が積もる宝来小屋から林道を離れ、くねくねと夏道沿いにルートを辿る。
時々日が射す樹林の中は穏やかで休み休み4時間で無意根尻小屋に到着した。
今日は我々だけの筈だったが山スキー部の学生17名が入っていた。
それでも二階の一角を寝床に提供して貰い、夜は彼らの山の歌を聴きながらいつの間にか沈する。
久々に朝の5時まで完熟し下に降りると改めて大人数に驚く。
朝から若者の食欲に感心しながらラーメンを食し、ヘッ電を灯して6時半に出発した。
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尾根に取付いて暫くすると尖った山から朝日が昇ってくる。
どうせ朝てっかりだろうが久し振りのご来光が嬉しく、頭がスッキリし出すと尖った山は狭薄山で隣が札幌岳だと分かる。
風が無く暖かな日だ。
S君にキックターンのコツを教えながら登ってゆくと所々灌木が目立つシャンツェの先に雪煙の舞う頂稜が見えていた。
先行する二人は酒が抜けたのか稜線に届く勢いで、後続とだいぶ間が開いたが青空は今の内って感じだ。
人工物が一切見えない山の上で朝陽を受けながら歩いていると贅沢な気分になってくる。
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10m程の風に吹かれながら稜線に出ると少し風が納まり、後ろの長尾山の上に定天と隣に白井岳が薄っすら望まれた。
冬にしてはまずまずの眺めだが直ぐ崩れそうな空塩梅である。
歩みの早さよりガスる方が早く、羊蹄山も余市岳も姿を現しそうにない。
山頂の手前ですれ違った縦走パーティーは中岳で一泊したとのこと、男一人に女三人でちょっと羨ましい。
シュカブラを風除けに暫し後続を待つ、じっとしていると指先が切なくなる寒さだった。
やはり冬の無意根山は侮れないと思いながらガスのシャンツェを滑降した。
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<2017年1月 元山ルートからの無意根山はこちら>