阿寒富士〜剣ヶ峰〜雌阿寒岳  1476m・1314m・1499m (足寄町・白糠町・釧路市)   ■Home
2016年10月10日 晴れ時々曇り オンネトーコース〜野中温泉コース メンバー7名   
5:50オンネトー登山口→(8:20-8:30)阿寒富士→(10:05-10:30)剣ヶ峰→(11:20-11:30)雌阿寒岳→〜13:10野中温泉登山口 7時間20分(休憩含む)

10月10日の体育の日は晴れの特異日と言われているが道東以外は全道的にぱっとしない予報である。 噴火の入山規制も解除されたことだしかねてより好天にと思っていた阿寒富士から剣ヶ峰まで足を延ばしてみることにした。

寒気が入って流石に夏用シェラフでは寒かったが眠い目をこすり4時過ぎ起床する。 昨日は初冠雪した山が多く、羅臼岳で30cmと聞くと軽アイゼンくらい持ってくれば良かったと思ったが雪の心配などすっかり忘れしっとりした苔の登山道を登ってゆく。 樹林帯を抜けると山に雲が掛かってガッカリだが霜で白くなったザレの斜面にジグを切ると次第に晴れ間が広がってきた。 程なく丸い頂きの一等三角点に到着、南の岩陵の先は一転して活火山らしい景観を見せていた。 眼下には白糠丘陵と遠くに白くなった東大雪の山々が望まれ、周りに目立つ山が無いせいか広々し過ぎて物足りなさを感ずる風景である。


折角登ったザレをコルまで下って大きな外輪山へ登り返す。 前方に形の良い雄阿寒岳が徐々に姿を現し、また後ろには広い太平洋と海沿いに小さな街が見えていた。 初めて歩くコースは新鮮でハイマツ越しに遮るもののない展望が広がって登りの辛さを忘れさせる。 何よりこの青空に感謝・感謝で振り返る阿寒富士はやっぱり富士山だと納得、 道内に十七ある富士山の中でもトップクラスの端正な山容ではないだろうか。


風が強くフリースとヤッケを着込んで外輪に出るとクレーターみたいな青沼とそれを囲むポンマチネシリ火口に圧倒される。 初めて見る青沼まで降りてみたいが立ち上る蒸気がジェットエンジンみたいな音を立て威圧する。 時々見かける注意書きには噴火が起きたら一目散に逃げろと書かれているが車一台もある大岩が500mも、こぶし大が2kmも飛んでくるなら逃げるなんて無理、 いつ噴火するかもしれないと思うとちょっと不気味である。 緩やかなガレ斜面をトラバースして北に向かうと阿寒湖と雄阿寒岳、そして剣ヶ峰(ケンガミネ)が見えてきた。


剣ヶ峰までポコポコした緩やかな外輪を辿る。 左には広大な中マチネシリ火口広がって、旧火口みたいな雰囲気だが噴煙が上がっているのを見ると立派な現役なのだろう。 草木一本ない荒涼とした風景でお天気の日以外は遠慮したい場所である。 阿寒湖コースから外れてなだらかな剣ヶ峰に登ると最高点にケルンが積まれていた。 地形図に山名のある立派な山で初ピークゲット、だが少し離れた岩峰に登らなければ登頂の実感が湧かないので行ってみる。


岩峰は割と簡単に登れ、阿寒湖や雄阿寒岳の他、これまで登ったフップシ岳、白湯山、フレベツ岳、伊由谷岳、イユダニヌプリ山などが囲んでとても良い眺めである。 また眼下には深い緑の森が広がって、その中に今回林道が悪くて諦めた阿寒湖コースが見える。 なんでも雌阿寒岳に登るならここがお勧めと言われるコースだけに機会があれば是非再訪してみたいと思う。


さて雌阿寒岳まで結構な登り返しに思えたが淡々と山頂に到着する。 ここは積雪期にピークを踏んでいるがこんなに人が多い山だったとは、体育の日ということもあり子連れの登山者など大賑わいである。 冬に登った時は吹雪だったせいか火口の下に赤沼を見た覚えもビューという蒸気が噴き出す記憶もなく、今回まじまじと荒々しい火口を覗き込む。 ただ夏場より下山は楽で早かったような・・今回13キロ歩いたせいか下山が長く感じられた。 昨日と今日で三つの初ピークが踏め遠かったが充実した道東遠征だった。

<昨日の 義経山 はこちら>





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