増毛天狗岳  マシケテングダケ 973m (増毛町)  973.0m   ■Home
          2008年4月20日 登り4:50 下り2:16 メンバー2名
          旧国道7:55→天狗岳(12:35-12:50)→旧国道14:40(休憩含)

増毛天狗岳は雄冬山に登るとすぐ北に見える山がそれで山容は兎も角ここにかつて増毛山道と呼ばれた道があったというから驚きである。 山には悪いが初山を登る以上にこの道の方が気になってしょうがない。

雪が全く無い、スキーが場違いのようだ       尾根に登って振り返ると山道の道筋が分かる    右側の増毛山道に建つ電柱沿いに・683ポコへ向う

寝坊してしまい同行に謝りつつ断崖とトンネルが連続する国道をぶっ飛ばした。 大別苅トンネルを抜けた脇道に車を止めて身支度すると駐車帯の車からザックを背負った2名がワカンをぶら提げ出発して行った。 朝から気温が高くスキーを担いで旧国道を出発すると山の斜面に雪は乏しく路肩にはカタクリとキクザキイチゲが盛りと咲いている。 昨日のabちゃんのメールでは800m程歩けばスキーが使えるとのことだったが一気に雪解けが進んだのか1.5kmで漸く雪が現れた。 一まずホットしてスキーに替えると先行した男女が戻ってくるではないか?どうしたのか尋ねると 「この暑さじゃ雪が腐って大変だから止めました・・」と言って早々と帰ってしまった。 確かに昨日のツボ跡も大方消え、林道の雪が消える毎にスキーを脱いだ。 まだ4月だというのにこの暑さは何だ?シャツは汗でぐっしょり濡れ、膨らんだネコヤナギの芽から葉っぱが出ていた。 c460で林道はT字に分かれツボ跡は右だが「増毛山道」を目当てに左に進みその少し先で右折し道なりに登った。 尾根上は・632御内(ポンナイ)と呼ばれた駅逓跡だが先が長いので寄らずに進むことにした。 コルで林道と別れるといきなり視界が開け暑寒別岳から群別岳まで展望が素晴らしい! また暑寒別岳と重なる西暑寒岳と中ノ沢岳が印象的である。 ダケカンバを縫うように尾根を登っていくと朽ちた電柱が目に留まり漸く山道に出たようだ。 柱上の碍子から電信柱だったと思うが・676〜・683のポコを越え天狗の尾根c650までぽつぽつと建っていた。 尾根は既に潅木が出て電柱でもなければ何処が道かさっぱり分からないが高みから見下ろすと道の跡が続いている。

     
この道を幾人が如何様な目的で通ったのだろう      ようやく着いた天狗岳山頂!あ〜長かった    林道には白と青のキクザキイチゲが一杯咲いていた

調べると山道は今から200年以上も前に別苅と幌の集落を結ぶ28kmの道と云うから驚きである。 ルートは別苅の集落→632御内(ポンナイ駅逓)→天狗岳を巻き→武好(ブヨシ駅逓)→708→雄冬山→浜益御殿→533大阪山→幌の集落 迄続き標高は1000mを越えている。 今日はその何分の一かを歩いたに過ぎないが昔の人の苦労を偲ぶには十分だった。 天狗岳のコルを過ぎ尾根に差し掛かると沢沿いの林道から登ってきたツボ跡と合流した。 広く緩い尾根から雄冬山と真っ白な浜益岳が姿を現し暑寒の山々が見渡せる。 右に目を移すと853大天狗岳が黒い岩肌を現していた。 最上部のポコを右から巻くとようやく尖ったピークが見えツボ跡は一番急な斜面を直登していた。 回り込んで三角点のある山頂に立つと奥に高い山があるではないか? 地図を見ると今いるのは938ピークで増毛天狗岳ではなく〜体から力が抜ける。 此処まで来て引き返す訳にもいかず飛び出したハイ松を避けながら山頂を目指した。 15分程で平べったくも一段高い頂に着きハイ松の中にテープを見つけホットした気分になる。 ここも遮る物のない眺めだが周りの山々は薄く霞んでしまった。 山道が続く雄冬山への道のりは遠く昔の人は本当に偉いと感心する。 シールを外し938ピークを巻き、緩斜面の尾根を滑ってコルから沢に降りた。 沢沿いの林道は平らで思うように滑らないがc460からはそれなりにスピードが出る。 雪さえあればゲートまで一気だが林道歩きが辛かった。

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